さとびこ編集室日記|100年住みたいのは自然にも人にもやさしい地域

自然と人のつながりを地域に根ざして考える奈良発ローカルマガジン「さとびごころ」を編集する「さとびこ編集室」より、日々の活動のことやお知らせ、雑談を綴ります。 雑誌づくりを通して、自然にも人にもやさしいあり方をみなさんとともに考えます。

2021年04月

空と雲と緑

昨日までは雨でしたが、今日は爽やかな晴れですね。
編集部はあまり曜日に関係のない日常を送っていますが、世間ではゴールデンウイーク。
みなさまはどんなふうにお過ごしなのでしょうか。


4月から毎日投稿してきて、今月1ヶ月終わりました。
まずは「毎日」を守ることを優先してきましたが、楽しい記事になっているのかどうか
不意に弱気になってみたり、気をとりなおしてみたりの1ヶ月でした。

5月からも、続けられるのでしょうか?自分でも謎ですが、
引き続き毎日を心がけて、書き続けましょう。(ほんま?)

読者様がさとびを忘れても、
さとびは読者様を忘れませんの印、なんて。

今日はウェブからのご購読のお申し込みがありました。ありがとうございます。

さとびごころは現在、予備の在庫なども全部含めて500部発行。
今の規模であれば、無難に継続していくことはできる見込みですが、
これからは1000部を目指していきます。

(ああ、書いちゃった)

 

雑誌の発行は、声の小さい問いかけです。
 
「100年住み続けたいようなのって、自然にも人にもやさしい地域だと思うんですけど、どうでしょうか」
 
この問いかけから、どんな人と繋がっていけるのかな。
(一人で息巻いても到底無理ですので、どうか助けてください!)

ひとつできたら、次、またひとつ。
その積み重ね。
少し遠い目的地への楽しい旅になるはずです。
何号になるかわかりませんが、いつか1000部を印刷発注する日がきたら、、、、泣いて喜ぶんでしょうね、わたし。
さとびがどうなるのか、伸びるのか、つぶれるのか、どうぞご観覧くださいね(^^)


明日は、今読んでいる縄文の本のことを書いてみたいです。
(漆の話も、保留中ですけど) 


***********************************************************************************
さとびごころをオンラインでもお求めいただけるようになりました。
こちらからどうぞ

在庫切れのバックナンバーも、PDF版(¥300)でご購入いただけます。

***********************************************************************************
 

 

 



このエントリーをはてなブックマークに追加

白がいいのか。
黒がいのか。
グレーがいいのか。

どっち?

わたしはグレーがいい。
それも、グレーという名の単色で塗りつぶされたものではなく、
白もあり黒もあり、遠目から見るとグレーに見える、というグレーです。

きっと、どちらも必要なのでしょう。だからこそ白と黒がある。

ちょっと白っぽいなあと思ったら黒を足す。白を引く。
ちょっと黒っぽいなあと思ったら白を足す。黒を足す。
白を足す時には自分が白くなる。
黒を足すときには自分が黒くなる。

全体を自分が変えようとせずに、
自分の色を変えることで調和に近づく一粒になりたい。

いろんな白と黒がまざりあって
美しいグレーが生まれるように。

(今、かなり●●ぽいと思いますが、●●っぽい状況が育っているとも感じています。)

これ!というオールマイティーな答えがないのは
耳をすませ
よく見て
感じ取って
自分で考えようって
ことなんじゃないかな。

調和はどっちだろうって。

IMG_2872

PS  ゴールデンウイークですね。みなさん、どんなふうに過ごされますか??


***********************************************************************************
さとびごころをオンラインでもお求めいただけるようになりました。
こちらからどうぞ

在庫切れのバックナンバーも、PDF版(¥300)でご購入いただけます。

***********************************************************************************








 
このエントリーをはてなブックマークに追加

ようこそ、昨日の続きの記事へ。
苔2

今日書くのは、民宿100年の小谷さんからうかがったワンダフルな苔の話です。
どこまで覚えてるのかしら。間違っていたら、後日訂正しますので、「 ちゃんとやるより今やろう」の精神でいってみましょう。

民宿100年さんがある上北山村は、大台ケ原が有名で多くの登山家に愛されている場所柄です。その大台ケ原は苔のメッカでもあるんですって。


「わたしたち今、苔の勉強会をやってるんです。大台には日本の苔1400種類のうち400種類が集まっていて、かなり苔の種類が豊富な場所なんだということがわかってから、ここは『苔推し』なんじゃないか?って思って勉強し始めたんですよ」

専門家の先生に習って勉強もしています。身近な場所から苔を採集してきて、テラリウムで育てながら自分たちなりに調べて同定し、記録するということもしています(なかなか難しいって)。苔の研究はまだ始まって日が浅いので、日本各地の苔好きさんのこんな活動も大切な研究のひとつになりうるとのこと。

「でも、苔を同定したり名前を覚えたりしなくても、ただ見るだけでとにかく素晴らしいんです」

小谷さんが可愛がっている苔のテラリウムを見せてくれました。

プラスチックケースや瓶の中に 緑色や少し茶色がかっている苔たちが暮らしています。

(ネットで調べてみると、本が出ていたり苔ショップがあったり、、、、流行しているんですね。)
 
スクリーンショット 2021-04-26 22.07.38


テラリウムのふたを開けた小谷さん、水の入ったスプレーを手に持って「見ててくださいね」と言いました。 

苔は針のように細い葉のタイプと、平べったいタイプがあります。
平べったいのはこんなん。 見覚えがありますね。。。
苔1

 
葉緑素を持っていて光合成もするけれど、植物のようで植物ではなく、胞子で増え、根がなくて(根のように見えるのは自分の体を支えるためのもので根の機能はもっていない)、自分の体そのものから水分を吸収しています。

「だから、ほら、こうして水をスプレーしてやると。。。」

茶色っぽく見えていた苔がみるみるうちに水を吸ってむくむくと瑞々しく立ち上がってきました。そして緑色に変化してしまう。うそ?!って思いました。


「茶色に見えるのは枯れているんじゃないんです。お休みしているだけ」 

テラリウムは、苔のリカちゃんハウスのよう。自分もテラリスムの中に入ったつもりになれば、そこには草原が広がっているかのようです。しかし、古谷さんはこんなものじゃないと言わんばかりに、、、

「肉眼で見るだけじゃなくて、ものすっごく面白いのはルーペーで見ること。もう、感動!!しますよ」

というやいなや、ルーペを持ってきて、見せてくれました。のぞいてみると、草原ではなくて、森でした。

ルーペにも使い方があります。親指と残り4本の指で握り、親指の爪を自分の頬にくっつけた状態で苔を見るんです。つまり、顔と苔が、近い!!!ですから苔観察のときは、みんな地面を這うようにして夢中になるので、外から見るとあきらかに変な人たちなんだとか(やってみたい)。


後日、ルーペごしの写真をプレゼントしてくれました。こちらです。
苔3


苔4

ここまでくると、ちょっと怖いような気もしますね。ボタンのように見えるのはきっと胞子です。
苔は胞子からも増えるし、クローンのように苔そのものが増殖する形でも増えるそうです。

ルーペから離れると、現実の世界に戻ってきます。夢から覚めたような、別世界に飛んでいたんだなあという気分になり、不思議にさっぱりします。

民宿100年さんでは、誰でもテラリウム観察できるよう置いてありますので、ぜひ顔を近づけてよーく見てみてください。可愛い世界が広がっています。テラリウムそものも清涼感があって、お部屋に飾りたくなるルックスです。
詳しくはぜひ民宿100年さんを訪ねてみてくださいね。苔以外の、ご当地の楽しみかたもたっぷり教えてもらえますよ。わたしたち、初夏のうちに大台ケ原へ行ってみようと思っています。

最後に小谷さんの一言。
「奥深い山に行かなくても、身近なところに苔はありますからその気になれば見つかりますよ」
そう聞いたら、見つけたくなるものです。自宅付近で苔を探して、見つけたらなんちゃってテラリウムに挑戦したくなりました。(苔、ないかなあ)









 



このエントリーをはてなブックマークに追加

本業もだいじ、さとびもだいじ、みんなだいじです。

(最近本業の仕事で出会ったことばの真似)


下北山村には、何人かが定期購読してくださり、サポーターの方もいらっしゃる(そのほとんどが森関係の人たち)うえに、個人的に好きな場所なので、新しい号が出るとお届けがてら訪ねるようにしています。

下北山村では役場と地域おこし協力隊がいっしょになって「明日の下北山の森づくり」が胎動しています。最近、新しい隊員も増えたばかりだとか。

サポーターの北直紀さんに代表で何人か分を受け取ってもらいました。「俺、配達係か?」という顔をされましたけど。。。(北さん、どうか皆様に宜しくお伝えくださいね。読者の皆様、いつもありがとうございます)。お届けついでに、しばらく雑談を。そんな短いひと時も、楽しく貴重なものです。

今回は次の予定があったので、足早に村を出ましたが、それでも必ずチェックしておきたい場所があります。
それは、本誌のバックナンバーでも紹介した新しい(改修された)魚道のある場所。
21-0426-下北山


魚道とは?生まれた川に戻ってくるために鮎が(海に替わる)ダムから登ってくる道です。ここには、農業用水のための堰堤があるため、そのままでは登れません。そのため、通り道となるのが魚道です。魚たちが滑り台を逆にのぼっていくイメージ。しかし、これが、なかなか鮎にとっては難関で、老朽化したタイミングで調査すると鮎が堰堤の下で困っている(ほぼのぼれない状況)ことがわかり、自然にやさしく長持ちする新しい方法によって改修されたのです。新しい方法では、コンクリートでなく石がを使われています。ごつごつ石が見えてますね。この石の上や脇を流れる水の中を、よっこら、よっこらとのぼってこれるように、、、と設計されています。

自然界には直線はなく、ワンパターンということもありませんね。この魚道も、ホースの水のような単調な流れではなくて、石にぶつかっって流れが遅くなったり速くなったりしながら多様で複雑な流れを意図的に作ってあるんですよね、そのほうが自然に近い。鮎の実力に近い。自然は作れませんが、自然に近いものを作ることはできる。そこにどんな価値があると思いますか。

鮎のことは、村で指折りの鮎釣り師である北さんにお任せしましょ。この魚道の改修が行われる直前の記事です。

勇姿です。
38-kikaku-ayu
 






ここを設計されたのが 近自然河川研究所(高知県)の有川さん。本誌で「近自然の川づくり」について寄稿していただきました。



 
この魚道を見つめながら、下北山だけでなくいろんな川で、魚や虫にとって住みやすい川が、人にとっても住みやすいものであることが認知されていきますようにと願っているのです。星に願いをならぬ、川に願いを。

 


下北山の次は上北山。この村にもサポーターになってくださる方があります。ご高齢ですが、さとびの存在をとても喜んでくださいます。子どもの頃から鮎釣りが大好き。「30センチ以上に大きくなった鮎が、新宮からここまで登ってきていたんだよ」「ダムができてからいなくなった」「ダムは必要だった。だけど、村の人間の心はダムができてから悪くなったんちがうかな」(今水力発電としての需要は減っていますよね?)「そうそう、ダムがなくても村は困らないよ。よかったら壊してくれてもいいよ」
(わあ、尺鮎が戻ってきたらいいですね!) 

ダムは村に道路をもたらします。山村にとってはダムと引き換えの利便性は必要でした。でも、大きなお金に、村の人たちの心は翻弄されたことと思います。ダムはいろんなことを象徴しています。
ダムのことはこれからも考え続けたい。メガソーラーやそのほかのことを考えるときに相似的だなあと思えてなりません。 

6月になるとあゆのシーズンが始まります。うちの部員は釣り馬鹿なので、もう心はそっちに飛んでいました。放流された鮎。もう天然ものがほとんど望めなくなった魚。
覚えておいてください、今のお年寄りが少年だった時までは、釣り放題、食べ放題、鮎はざくざくと湧くほどに泳いでいたことを。覚えておけば、いつか思い出す日が来ると思うから。

 

上北山で必ずといっていいほどに、立ち寄るのが温泉です。フォレストかみきた
IMG_2234

上記は客室の様子ですが、宿泊しない人でも温泉に入ることができます。700円。超おすすめ。レストランでは本格的な料理が食べられ、ランチのみでも入れます。美味しいですよ。たしか、2時までなので、ラストオーダーに間に合うようにご入店ください。

村の数だけといっていいほど、温泉がありますね。ですけど黒字運営できているところは少ないそうです。なので、みなさん、奈良の温泉をどうぞご利用ください。こんなご時世なので、マスクや消毒は必須ですが、連休などをうまく避ければ、静かで美しい温泉で湯治できます。皮膚からいい成分を取り入れることができ、体を温めることによって万病を癒します。

フォレストかみきた

そのフォレストかみきたへ行きますと、ロビーに謹呈したさとびが置いてあるんですよ。
これを見ると、じーーんと嬉しくなります。こんなふうに、「読んでください」とばかりに置いてくださるところは珍しいです。ありがとうございます。

フォレストかみきたの次は、定期購読してくださっている 民宿100年様へ。
昨年の三村フェスタの際に立ち寄ってみましたら、幸運にも本誌に興味をもっていただきました。
女将の小谷さんは山岳ガイドでもあり、大台のことにとても詳しく、お話し上手で、センスのいい方です。元民宿の古民家を改装されていますが、あちこちにセンスの良さが感じられ、泊まり心地のいい民宿になっているんですよ。
民宿100年-1

民宿100年-2



ゆっくりしたい方は食事つきコースがありますが、素泊まりでもトースターや電子レンジを使えますから大丈夫。村には食事処が少ないですので、素泊まりの人はごはんの用意をお忘れなく。
近くにいざさ寿司本店がありますので、購入して持ち込むのもいいですね。
(いざさ寿司、美味しいです!)

民宿100年-4

わたしたちは、温泉で温まったあと、民宿100年様で一泊しました。翌朝早々に事務所に戻らなくてはならない仕事のことをひとまず忘れて、ばんごはんは、いざさ寿司。
春とはいえ、山村の夜は冷えます。ストーブが昭和っぽくて、いい感じ。
黒ピカ建て具も、さらにいい感じ。

民宿100年-3

民宿100年の女将さんである小谷さんは苔に詳しく、テラリウムを見せてくださり、いろいろと苔の話を伺いました。

どうやらこのごろ、シダとか?苔とか?よく耳にします。この機会に、古谷さんのお話に耳を傾けてみました。FBページにも少し書いたのですけど、もうすこし詳しく記録しておこうと思います。が、あまりにも長くなりますので、いったんここで区切りましょう。続きは明日の後編で。

小谷さんからいただいた苔の写真です。ワンダフルでしょうー??
苔2

よく見ると、こんなに可愛いんですね。
(可愛い!という感覚は、うちの部員はまったくわからないそうです。すごいなあ!面白いなあ!というのはわかるらしいです) 

***********************************************************************************
さとびごころをオンラインでもお求めいただけるようになりました。
こちらからどうぞ

在庫切れのバックナンバーも、PDF版(¥300)でご購入いただけます。

***********************************************************************************

  



  


 




 






 
このエントリーをはてなブックマークに追加

ご来訪、ありがとうございます。
さとびの発送やお届けが半分近く終わりました。あともう少しで完了です。今日も封筒つめをしています。まだ届いていない方、もうしばらくお許しください。
先日、オンラインショップ開設のご案内をしましたところ、
初のお申し込みがありました。使い慣れていないBASE、どうするねん、来ちゃった!という心境ですが、すみやかにお届けできますよう頑張ります(頑張るほどのことなのか)。

今は誰でも手軽に(とはいえ、初めて開設すると使い勝手を覚えるには迷いますけど)お店をオープンすることができるなんて夢のようですね。
家賃もかからないです。人が店に立つ必要もなく。

かといって開設しただけでは、誰も買いに来てくれませんので(初のお客様、ありがとうございます!)、引き続き存在をお伝えする必要があります。
ブログのシェアもやっとこさなのに、できるのでしょうか?うちの部員ならしてくれるかもしれません。他力本願でいきたいと思います。

ショップでは、基本的にはさとびを販売しますが、オリジナルグッズという名目で雑誌以外のものも販売してみたいと考えており、現在準備中です。とてもかわいいものをお出しできる予定です。商品が届くのが楽しみです(^^)お店に並んだら、こちらでもお知らせしますね。




こんなふうに、自分が作ったものをオンラインで販売して一定の収益があるなら(さとびはそこまで望めませんが)、自宅で自営業も可能になりますね。そうすると、もし勤めに出るのが嫌な人は転職もできますし、そうでなくても副収入になりますね。

それどころかアフェリエイトなどですごい収入をえている方もあります。

働き方、しごとの種類がどんどん変わっていっている最中にいるのでしょうね、今。

もしも自由な時間が増えたら、何をしたいですか。
もしも、もしも働かなくても生活できるとしたら?  ある人はパチンコに行くのでしょうか。
わたしたちは、土に触れる時間をもっとたくさん持ちたいなあと思います。ま、少しだけ、そういう暮らしをしているとも言えますが。。。そして、結局何か働くと思います。そのときは本当にしたかったことや、営利優先ではなく(すでにさとびはそうなんですけど)人に喜んでもらうことが自分の喜びとなるようなことを。
働くということは、体と心の健康のためにとても大切なことだと思う。自分で選んだしごとを、自分の身の丈で働くことができたら、幸せで楽しいのではないかと思います。 

 

写真は、わたしたち(わたしと部員)で育てているじゃがいもです。(どんどん、オンラインショップとは関係のない話になりました!)

21-0405-じゃがいも

***********************************************************************************
さとびごころをオンラインでもお求めいただけるようになりました。
こちらからどうぞ

在庫切れのバックナンバーも、PDF版(¥300)でご購入いただけます。

***********************************************************************************



このエントリーをはてなブックマークに追加

↑このページのトップヘ