さとびこ編集室日記|100年住みたいのは自然にも人にもやさしい地域

自然と人のつながりを地域に根ざして考える奈良発ローカルマガジン「さとびごころ」を編集する「さとびこ編集室」より、日々の活動のことやお知らせ、雑談を綴ります。 雑誌づくりを通して、自然にも人にもやさしいあり方をみなさんとともに考えます。

2020年06月

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あじさいの花が美しい季節です。梅雨の晴れ間には緑も、輝いていますね。
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写真はいずれも、活動中に「きれいだな」と思って撮影したものです。


コロナの件が落ち着きを取り戻す中、あちらこちらへ動きつつ
夏号の準備を進めています。

次回の特集は「美しい森」というテーマでお送りします。
美しい森の風景写真がたくさん!といういうようなものではありませず
森についていろいろと考察してみる内容となっています。
自然に近い森は、経済的にも環境的にも価値が高く、美しいのではないか
そう思って企画しました。

どうか、一人でも多くの方に読んでいただけたらと。。。

奈良を代表する林業家、岡橋清隆氏へのスペシャルインタビューも実現いたしました。

なんて、ここでひっそり書いているのがもったいないような
取材の時間を過ごさせていただきました。

これからさらに大詰めになっていきますけども、
楽しみにしていただければ幸いです。 

  

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杉浦農園さんへ。


編集部の日々は、FBページでもお知らせしていますが、ブログのほうは、なぜかFBよりも落ち着いて書くことができています。ブログに来てくださったあなたのために、ここだけのお話なども加えつつ、お伝えしています。



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秋津穂の里で田植え、草かり、稲刈りを体験するボランティアイベント「秋津穂の里プロジェクト(田植え編)」が、今年は中止になりましたが、現地では酒米づくりが進んでいました。

秋津穂の里プロジェクト
http://satobigokoro.org/archives/1777 


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プロジェクトの場合は、敢えて手植えをしますが、今年はこんなふう。

「手植えより綺麗だ。。。。」
と、昨年プロジェクトに参加した 同行スタッフがしみじみと。


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けれど、田植え機は、不定形な棚田の隅々まで植えられるわけではありません。また、土の状態や凹凸によっては均一に植えられない箇所も出てきます。そこを手植えでカバーする必要があり、ボランティアの方はそういうことをお手伝いされていました。


プロジェクトで必ずお目にかかる、あの方も。。


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ここは、人気酒「風の森」の酒米になる田んぼ。油長酒造の社員さんも、参加されていました。
ワーキングビザで日本に滞在中のカナダの青年もいました(まもなく仙台へ移動するそうです)。


イベントとして大勢が集まることは中止となりましたが、個人的にボランティアする方が、日々訪れておられるようです。やはり杉浦農園さんを応援したいという方がたくさんいらっしゃるということでしょう(おそらく酒飲み!)。杉浦さんのひたむきな姿は、誰の心にもささります。また、素晴らしく眺望のいいこのエリアは、訪れるだけでも心が洗われるようなのです。
 

編集部あなんチームはこの日、晩ごはんづくりのボランティアをしました。

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ごはんができるころには、ボランティアハウスの一帯が暮れて行きました。


晩ごはんの間も、杉浦さんはゆっくりできません。水の番があるとかで、食べたらすぐに中座。帰宅後も再び出て行くとのことでした。田植えの時期、青空や夕焼けを写し出す、水をたたえた田んぼは美しいですね。その水を農家の方が管理をされているといういことなんですね。地域によって、水の管理の大変さには差があるそうですが、杉浦さんの田んぼがある地域では、きめ細かい当番制になっていました。昔から水で争いが起こるほど、田んぼの水は死活問題です。



杉浦さんには、40号からコラム「杉さんの里山再生考察録」を書いていただいています。杉浦さんが有機農業を始めるきっかけから現在まで、悪戦苦闘も軽妙なタッチで包みながら。


過去の連載はこちらです。(現在のところ、40号までのバックナンバーが公開中です。42号が発行されると、41号がアップされます)

http://satobigokoro.org/archives/1964

次号の第3回も、お楽しみに。風の森ファンのみなさん、お飲みになるときはコラムも思い出してみてください(^^)


なお、この日からすでに数日が経過している現在、すでに田んぼでは雑草が伸びてきているとか。本当に人手が必要なのは、この雑草刈り。除草剤を使わないこの田んぼでは、苗と苗の間から、あとからあとから出てきます。苗が雑草の高さに負けない程に育つまでは、雑草を取り除く必要があるそうです。


さとび読者のみなさまであれば、杉浦さんも受け入れてくださるのでは。。。もし里山再生農業にご関心があれば、お問いあわせになってみてはいかがでしょうか。


杉浦農園のブログ

http://gamba-orgfarm.jugem.jp

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天川村の続きです。
苗木たちやトラフグ君にさよならしてからは、みずはの湯を訪ねました。
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天河大弁財天神社や天川温泉(*)を超えてさらに奥へ、天川天和の里(*)も超えて、キャンプ場が並んでいるゾーンも超えると見えてきます。
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川と山を眺めながら、静かにくつろげる温泉です。デッキでは、統括の小島さんがお仕事中でした。
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「みずはの湯は少し離れた場所にあるので、もっとたくさんの人に知ってほしいし、いろいろと盛り上げ方を考えてます^_^」デッキでヨガ?なんて、よさそうですね。

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コロナのこともあり、まだまだとても静かだった温泉につかりつつ、ここだけはこんなふうに静かな場所ではいられないものかと、身勝手な希望が浮かんできました。

 
通常は、さとびごころが読める場所ですが、いまはコロナへの配慮から雑誌類は引き上げてあります。また並ぶ日をお待ちしています。

 
静かに温泉を楽しみ、これからのことなどぼんやりと考えたい方は、今ならみずはの湯がおススメです。

 
PS:(*)にも、本誌を置いていただいております。

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あすならもり便りを連載していただいている杉本さんを訪ねて天川村へ。
村内で森林総合監理士事務所を開設されてます。

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ちょうどクロモジの葉っぱを枝から採っておられるところでした。クロモジって、爪楊枝になった姿しか見ることがないですが、そよそよとした可愛い葉っぱなんですねー。シトラス系のさわやかな香り!これがまた何かの原料になり、商品化されていきます。森の産物は木材だけとは限りませんね。
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この葉っぱはお茶になる予定。クロモジの花のお茶は大変高級なものと聞きます。葉っぱのほうも、おそらく人気商品に育つのではないでしょうか。
茎もシュレッダー(?)ような機械で粉砕して、アロマを抽出するそうです。FBページではご紹介していませんでしたが、アロマも開発中。かおりの具合がまだ、十分に納得できるまでにはなっていないそうで、鋭意研究されています。

でも、サンプルをおみやげにいただいちゃいました。
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空中にシュッシュして、香りを楽めば、気分がリフレッシュ。天川の空気が蘇るようです。

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キハダの苗木も育っています。バックナンバーでお伝えしたように、洞川の皆伐跡地での広葉樹の森づくりが進行中なのです。

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苗木の育成場も見学。苗が育つと、葉っぱと葉っぱが喧嘩しないように間隔をあけてやらねばなりません。そうなると、ここでも狭くなり、もっと広げることになるだろうとのことでした。

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これらの苗が、30センチから40センチの高さになると、現在は皆伐状態になっている山に定植されます。狭い状態で耐えていた根は、広い場所に移されると数年で人の背丈程度に成長するそうです。そうなれば、どんどん景観が変わりはじめますね。
皆伐地にはすでに作業道の開設も進められており、将来はこの道を使って木材の搬出が可能になるだけでなく、人々が散歩できるような美しい森になることが構想に盛り込まれています。そして地元の大切な産業であるだらにすけの原料、キハダを自給するための場所になっていくのです。

でも、獣害は???今、植林すると鹿に食べられてしまうという声をよく聞きます。せっかくの苗木が、鹿の餌になってしまうのでは残念すぎます。しかし、これも想定済みで、予算の多くが柵づくりに使われており、広大な皆伐地は柵で守られているそうです。

構想をうかがっていると、イメージがひろがり、訪ねてみる日が楽しみで。
定植したらすくすく成長するはずとのこと。あと何年待てばいいかな。本誌でも続報をお届けしたいですね。


 
フグにも面会させていただきましたよ。
トラフグ

山村でフグですよ。
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 詳しい説明はまたの機会に。


特別に案内していただき、養殖中のトラフグのプールを覗き込んでいたら、エサをもらえると思ったのか、寄ってきました。人懐っこくて、かわいいです。。。かわいいがって育て、命をいただくのは申し訳ないですが、これが人間。(いつか、食べてみたい!)



つづく

 
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山添村。名前はご存知かと思いますが、実際に行かれる機会はありますか。

奈良県の北東部、三重県との県境に位置する高原の村である。 夏は冷涼、冬は厳寒。自然情緒豊かな県指定の名勝神野山は 四季折々に美しい姿を見せる。北東部を名張川が流れる。

名阪国道が通り、路線バス天理市三重県伊賀市(旧・上野市)と結ばれる。(WIKI)

その地域の健康のためにあるのが野村クリニック。こちらの院長様である野村先生のお名前は、しばしば伺うことが多く、いつかお目にかかってみたいと思う方でした。それが、このたび、実現。
役場の近くにある現在のクリニックとは別に、そこから徒歩で少し歩いた場所に、野村医院オールドクリニックというレトロで美しい建物があり、地域のみなさんのコミュニティースペースとして活用されているとのことです。

野村医院オールドクリニック

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外観、建具、窓枠、資料類、古時計など、ひとつひとつが美しく残っています。


野村医院オールドクリニックについて

明治時代の医療建築物として、有形登録文化財となった。
明治期、大正期、戦前の、医療器具や数々の資料を保管展示する。
現在は、近在の方々のコニュニティーハウスとしても活用されているばかりでなく、コンサートや各種のイベントなども行われている。

41号でご登場いただいた下浦さんもいっしょです。
夕方から話しはじめ、気がついたら深夜。クリニックを案内していただいたり、ヒストリーをお聞きしたり、自然環境のこと、村のこれからのことなど話題はつきませんでした。
さとびごころも置いてくださることになり、またひとつスポットが増えました。

こちらで、いつか、企画ごとを行うことがあるかもしれません。
村思いの地域の方との出会いがありそうな予感です。。。さとび主催や共催で行うことがありましたら、ぜひお越しくださいね。自動車でないと、なかなか行きづらいところですが。。

FBページ「好き!山添」でご紹介いただきました。ありがとうございます。

山添村は、36号の特集 縄文の奈良で、大川遺跡、桐山和田山遺跡、北野ウチカタビロ遺跡、山添村歴史民俗資料館などをご紹介しました。奈良の縄文遺跡としては欠かせないスポットが点在しています。

記事はこちらでご覧いただけます。

もともと三つの村が合体してできた村とのことで、伊賀上野寄り、名張寄り、奈良市寄りと、
場所によって少しずつ違いがあるそう。磐座も多く残っていますし、いろいろと興味が湧く村です。
これからも、しばしば訪ねながら記事を企画していけないかなと考えています。

野村先生、下浦さん、ありがとうございました。これからも宜しくお願いします。


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