さとびこ編集室日記|100年住みたいのは自然にも人にもやさしい地域

自然と人のつながりを地域に根ざして考える奈良発ローカルマガジン「さとびごころ」を編集する「さとびこ編集室」より、日々の活動のことやお知らせ、雑談を綴ります。 雑誌づくりを通して、自然にも人にもやさしいあり方をみなさんとともに考えます。

2020年02月

さとひごころが読める場所   増えました
 
宇陀市榛原にある自然食品のお店、いわせさんに、39号からさとびごころ を置いて頂いています。

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店内に一歩入るといい香り。「これかしら?」と、店主の栗野さんが教えてくれたのは、ストーブの上に置かれたポット。お湯の中に、ご自宅の庭で育った月桂樹の葉が入れてありました。その香りが広がっていたんです。こんな使い方もいいですね。

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たんぽぽのお茶をいただきました。たんぽぽコーヒーしか知らなかったのですが、お茶はコーヒーよりも美味しい!(個人の感想です)。

ふっくらした味わい、香ばしい香り。根っこを細かく刻んだ(そしておそらく焙煎してある)ものをお茶として飲みます。買って帰りたかったのですが品切れ中でした。また次回に。

お茶を飲みながら話していると、次から次へと話題が豊かに広がり、楽しいひと時を過ごさせていただきました。縄文の話も出てきまして、バックナンバー36号もお求めいただき、さらに、読者登録もしていただけたのです。ありがとうございます。


40号で特集した羽間農園さんのお茶も並んでいました。お近くの方、ぜひお立ち寄りください。

いわせ
〒633-0241 奈良県宇陀市榛原下井足43-5
TEL/FAX 0745-82-0438





後日、店主の栗野さんのお知り合いから定期購読ご希望の方があるとのお知らせが。。。

こんなことは初めてです。とても嬉しく思います。
読者の方から次の読者へと広がっていくのは、広告宣伝による広がりとは違う喜びがあります。
これを励みに、春号づくりも頑張りますね。


 
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編集部が協力させて頂いております「明日の奈良の森を考える学習会」通称あすならもり。
毎号、あすならもり便りとして、奈良県森林総合監理士会会長の杉本和也さん(さとびごころ のライターでもあります)にレポートを連載して頂いています。
あすならもりの始まりについては、さとびごころ バックナンバー33号に掲載されていますので、よろしければお読みください。下記を含む39号までの便りは、こちらからお読みになれます。

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回を重ねること13回の2月9日、奈良が誇る林業家であり、全国で森づくり・地域づくりの講師として活動されている岡橋清隆氏を満を持してお迎えしました。

岡橋清隆様


杉本さんによる、一足早いレポートが同会のブログにアップされています。

第13回 明日の奈良の森を考える学習会  明日の奈良の森を考える学習会もおかげさまで13回を迎える。今回は、奈良県が誇る「壊れない道づくり」でお馴染みの清光林業相談役の岡橋清隆さんにご講演をお願いした。現在の林業や森林所有者や林業に従事しているものを取り巻く状況、何よりも大切な持続可能な森林の維持。そんな貴重なお話をいただいた。山檀那と呼ばれる家系の岡橋さんが「私の人生も残り少ないが、私はこれから山守になる」と宣言された。日本各地で若い担い手に森を守り森林資源の価値を上げるための道づくりを布教されてきた岡橋さん。本当に心打たれる良いお話が山盛りでした。遠方より多くの方々もご参加いただき本当にありがとうございました。 (杉本)



岡橋清隆さんが元所属されていた清光林業は、奈良県の大規模山林所有者でありながら自社林を管理し(奈良県では山を管理するのは山主から委託を受けた山守が行うものであり、山主自らが森林管理をすることはイノベーティブなことでした)、未来を見据えてヘリコプター集材に頼らない壊れない道づくりに取り組み、やがてその道は奈良型作業道と呼ばれるようになりました。その時から、道づくりの現場に立ち、今では後進の育成にも尽力されているのが岡橋さんです。

岡橋さんの息子さんである一嘉さんも、同じ道を進み、今では起業されています(株式会社アルベロクオーレ)。

さとびごころ が清光林業時代の一嘉さんを取材した記事がこちらです。

道を作るのに支障となる木にも価値を置き、土、水、草を生かし、山を傷めずに、収益を生む林業のあり方に強く共感して取り上げました。
全国的に進んでいる皆伐型の林業とは異なります。

を下の方へドラッグしていただくと、もう少しクリアな記事があります。
 
編集部あなんも、谷林業谷茂則氏のお引き合わせで岡橋さんとご縁をいただき、少しゆっくりとお話させて頂いたことがあります。山主でありつつ森林を直接管理することは、初めの頃は周囲の理解を得られなかったということでした。今では山守の数は激減し、昭和時代のような純然たる山守制度は崩れています。そしてその中で、谷さんのような次世代山主が明日の奈良の森を模索し、答えのない問いに向かって奮闘中なのです(さとびごころ ではこれを見守りたいと、連載して頂いています=十四代目林業家ドタバタイノベーション奮闘記)そして、奈良県森林総合管理士会とともに「明日の奈良の森を考える学習会」をスタート、この取り組みに今少しずつつ共感が広まりつつあります。

次号(vol.41 2020 spring)では、今回のあすならもりのことも取り上げますので
森愛ある皆様、ぜひご注目ください。 







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下北山村を通過するとき、ブラックバス釣りの人たちの間で有名な池原ダム、そのダム湖の堰堤の真下に予約が取りにくいと評判のキャンプ場がある「下北山スポーツ公園」が目に飛び込んできます。

外に開かれたこの場所から、分かれ道をさらに山の方へ登っていったところには、役場や郵便局などのある村の暮らしの中心地があります。

さとびごころ はいつもこの場所へ出かけます。お泊まりする時よくお世話になるゲストハウス晴々があるのも、このエリア。そして、もう一つ必ず立ち寄る場所が SHIMOKITAYAMA BIYORI  です。

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コワーキングスペースとなっていますが、村の集まりや、村外の人も参加できる楽しいイベントなども行われ、村の内と外をつなぐコミュニティスポットになっているように思います。

そうそう、3月にもこんなイベントがあるそうですよ。

管理人の仲さんは、東京出身で朗らかで明るいキャラクター、今では村の住人です。訪れる人を笑顔で迎えてくれるので、初めての人でも入りやすいところです。最近は、薪ストーブも設置され、寒いこの季節には一層居心地のいい場所になりました。

ここに、さとびごころ を置いていただいています。下北山村へ行かれることがあったら、ぜひお立ち寄りくださいね。

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先日訪ねたら、とてもわかりやすい場所に置いてくださっていて、嬉しくなりました。
ありがとうございます。誰かが読んでくれますように。

https://www.facebook.com/SHIMOKITAYAMA.BIYORI/

この村で、2019年度事業として行われていた(過去形にするのは早いか)のが魚道の改修です。鮎が遡上しやすいように設計されています。設計を担当されたのは、近自然河川研究所の有川崇さん。次号では、その有川さんにご寄稿いただく予定ですので、「川は生きている」とお考えの方、ぜひ、ぜひ、ぜひお読みくださいね。
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パーマカルチャーという言葉、この頃耳にすることはありませんか。
パーマ=いつまでも
カルチャー=文化

*パーマカルチャー:永久の、持続的なと農業及び、文化を合わせた言葉。自然と共生する自立的かつ持続可能な暮らし方、またその仕組みづくりの手法や哲学を表す。農的暮らしを基盤に、農林水産、建築、環境、福祉、健康、地域作りなど、暮らしに関わる多岐の分野を領域とする。


 農山漁村文化協会(農文協)から1993年に こんな本が出版されています。
『パーマカルチャー 農的暮らしの永久デザイン』
パーマカルチャー:ビルモリソン他
今から27年前にすでに提唱されていたこのような考え方は、一般化するというより先進的な人たちの間で広まるにとどまっていたように思います。日本はバブルの残像の中にあって、お金に夢中でしたし、農的な暮らしから都会的な暮らしへ塗り替えていくことの方が重要視されていました。
 
けれども、はやり3.11以降でしょうか、多くの人が目を覚ましたように、中でも未来を担う若い人たちが自然の尊さや社会の歪みに気づき始めました。どうすればいいのか?どうありたいのか?その鍵は農的暮らしに?

そんなことを考えているとき、それを本気で実行しようとする若者たちに出会いました。それが小野夫妻です。

信じた通りに行動してみよう、学びながら、自分の手で理想の暮らしを実現してみようとする姿を見て、連載をお願いしたのです。彼らは地域おこし協力隊として下北山村に住むことを決め、一つ一つ、ビジョンを形にして来ました。

ラッキーなことに村からの勧めもあり、ゲストハウスを運営することに。それは 夫妻の名前(ハルマサ&ハルミ)からとって、ハルバルと名付けられました。野菜を育て、鶏を飼い、ゲストハウスの隣接地には、セルフビルドのカフェも(本当にセルフで!)建設しています。

あたらしいあり方を求める二人を受け入れた村の度量にも注目です。

vol. 39で最終回を迎えた連載「今日も晴々小野暮らし」では、世界の各地を旅した経験や村で暮らす日々を綴っています。全回まとめていますので、ぜひお読みください。 


今日も晴々オノ暮らし

そして地域おこし協力隊の任期を過ぎても村を拠点として活動を続ける二人に会いに、ぜひゲストハウスハルバルを訪ねてみてくださいね。

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小野夫妻
 

オノ暮らしHP
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デザイナー皆川明氏のブランド 「ミナ ペルホネン」が提案する心地よい暮らしの店が南青山にあるcallです。
そこに奈良の福祉施設が作る「こっから豆腐」が並んでいます。
こっから豆腐




一見つながりにくそうな 二つの要素の隙間を埋めるため、編集長あなんが事と次第を聞いてきました。

社会福祉法人こぶしの会が運営するコミュニティワークこっからの、ありのままでありつつ、一歩前を目指して勇気を出した物語。

常務理事の古木氏とは旧知の仲なので、身内感満載で恐縮ですが、さとびつながりの気のおけなさと思ってお目こぼしください。

法人の名前は「こッから」で、豆腐の名前は「こっから」です。校正のとき、注意しました!
読んでいただけたら嬉しいです。そして、こっから豆腐、美味しいので、お見かけになったら食べてみてくださいね。




取材のとき、豆腐を買いました。豆腐を製造するだけでなく、商品を包んでくれるのも、清算をしてくれるのも、「仲間」です。それはそれはゆっくりと、だけど間違えずに、やってもらいました。
取材でお世話になった職員の田村さんが、それを見守ります。
これは、商売ではないのだなあと思いました。豆腐工房は、ちゃんと商品として認めてもらえてcallさんに並んでいるけれど、製造や、消費者との対面は、「福祉の現場」なのでした。市場(社会)と、福祉の現場をつなげる時に、どうしても必要になってくる部分を職員さんがフォローされています。
豆腐職人になって、美味しい豆腐を届けて、社会とつながり貢献することは、健常な人にとっては就職かもしれないけれど、「仲間」たちにとっては、もっとそれ以前の、、、存在証明。その支援を仕事として選んだ職員さんたちの力は、黒子となっていて表には見えてきませんが、大切な要素です。
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