パステル画家兼イラストレーター「5*SEASON」兼つぶやきライター兼、そして昭和歌謡の歌手で、いつも頭にリンゴを載せている「ならまちのウイリアム・テル」(筆者が勝手に名付けました)こと、大八木けいこさんが2016年2月13日、奈良市鳴川町の音声館で、「りんごりんごりんご ワンマンSHOW 歌うパステル画家デビュー2周年記念公演」を開いた。
あいにくの大雨だったが、夜の部の観客は約25人(昼の部はもう少し多かったらしい)。奈良にまつわる歌など持ち歌約20曲を熱唱し、「奈良には歌が無いのか」と、寂しい思いをしてきた観客たちを大いに楽しませた。(写真上は、自分のパステル画の作品をバックに歌う大八木けいこさん)
主な曲目は、恋のバカンス、恋しずく、 いい日旅立ち、なごり雪など著名なカヴァー曲のほか、🎵🍎りんごりんごりんご🍎🎵、車イスの母、 釧網本線、阪堺電車といったマイナーな曲も。そして、奈良にちなんだオリジナル曲の奈良町セレナーデ、猿沢池のカメさん、天空遊園地。そしてこの日、「奈良が大好き」な神戸市在住のピアニスト内匠悠歌(たくみゆか)さん作詞作曲の「恋する奈良へ」や「かごかき奈良町音頭」など。ピアノ伴奏は悠歌さん、ギター伴奏は KIKUさん。5*SEASONの歌のほか、悠歌さんはクラシック1曲を単独演奏し、癒し系の音を奏でる女性グループ「天界楽器ライヤーユニット・アマランサス」の演奏もあった。
大八木さんは2009年に東京から奈良に移住し「アトリエ五想庵」を開業。京終地区の絵地図「京終界隈マップ」も大八木さんの制作である。創作テーマは「不思議」。活動の場が広く多彩なため、終らない季節、夢の季節、その人らしい季節を意味する5*SEASONを名乗っている。奈良の音楽家・水無月純さんに見出され、2013年秋にデビューアルバムの『小夜曲』、2015年7月にはセカンドアルバム『明日へ羽ばたこう』(いずれも「純情レコード」から)を発表。奈良を中心にオリジナルの昭和歌謡を軸にライブ活動を続けている。音楽家の坂本龍一さんから「オリジナルの昭和歌謡は懐かしく、新しい。続けて欲しい」というコメントをもらっているという。(写真下は、内匠悠歌さんのピアノ伴奏で「奈良町かごかき音頭」を熱唱)
とはいえ、まだまだ無名の、歌うパステル画家5*SEASONの売り込み方は、奈良町界隈の店を廻ってコンサートのチラシを貼ってもらう作戦。つまり、お店を「2周年記念コンサートのチラシを貼ってもらっちゃいましたシリーズ☆」と称してFaceBookにアップして紹介し、思いっきりヨイショすること。「奈良に個性的な歌手がいる」と評判が立つように「電車内でも頭にリンゴを載せてマスコミの話題にもなるように」して「紅白」を狙っている。ちなみにリンゴは市販の発泡スチロール製。五條市で育った漫画家楳図かずおさんの赤白縞模様Tシャツ(「スーパーで買う」とか)と同じだ。