さとびこ編集室日記|100年住みたいのは自然にも人にもやさしい地域

100年住み続けたい奈良のための地域づくりマガジン「さとびごころ」を編集している「さとびこ編集室」からみなさんへ。 編集発行に関するお知らせや情報、編集部の思いなどをお伝えしています。

カテゴリ: 持続可能な森づくり

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メンバーは、本誌も運営に関わっている森の学習会つながりの人が多く、何度も顔を合わせるうちに、気心が知れてきて仲良くなったり、初めて会うのに会話が盛り上がったりします。

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奈良型作業道を学びたい・自伐型林業をやっていきたいという純粋な熱意にあふれる人(山を持たない人)、生態学を学ぶ学生さん、行政の立場で地域の未来のために森づくりに取り組みたい人、手入れの行き届かないことを悩む山林所有者、薪の販売が好調だけど薪不足を感じている販売会社、、、これからの森林と地域の幸福なあり方を望むという意味では、みな同じ心を持つ人たちでした。単に経済的発展だけを追うのではなく、森の持続、山村の活性、人の生き方などなどを包んで考えることのできる人たちが集まっている、そう思いました。

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「簡単にはいかないことだらけ」。そこに向き合って、「だったら、どうすればいいのだろう」と、みんなで考えていこうという動きが感じられ、この出会いから、近い将来のマッチングが生まれることが予想できる1日となりました。
(さとびライターさんも、含まれていますよ。いつか発信していただきましょう)

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42号特集扉
奈良県に住むほとんどの人は、北部の奈良盆地に集中しています。そこからは、暮らしの風景の中にいつも山があります。


森は風景として遠く眺めることが多く、実際に触れ合う機会は少ないことでしょう。さとびの読者の方であれば、「森好き率」は高めだと予想しますけれど。


今回の特集では、そこでどんなことが行われているのか、林業の作業道を通して知っていただいたり、あるいはまた、いつもは風景として見えている森が、街の暮らしとどんなふうにつながるのかを感じていただけるようにと思って企画しました。



人を拒むように暗くなった森が、手を入れることで喜んでいると感じた林業家のエッセイ。


スペシャルインタビューでは岡橋清隆氏が、期せずして防災と森のことを語ってくださいました。


岡橋清隆さんに聞く山を知り自然を活かす

林業と環境保全の道づくり


42号作業道1

林業のための作業道です。山を削って道をつくり、法面を緑化して自然の状態に戻します。
それが安定させることにつながるのです。


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山を傷めない道作りにはセオリーがあります。傾斜のなだらかなところ、くずれにくいところを選び、

残したい木を避け、ルートを選択すると自ずとヘアピンカーブを描きます。

遠回りになっても、ずっと使える道をつくることによって、これから半永久的に出材が可能になります。それは働く人にとっても、木陰のあるやさしい現場になります。


特集の後半では、様々な「森の人」に、森の価値についても執筆いただきました。


人が森を気にしていなくても、森は人に価値を与え続ける。美しい森には価値がある。

森の人にきく、森の価値。



森の恩恵を、だれもが受け取っていることを感じていただけたら幸いです。

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ちゃい森終了

これはもう、26号以来、数年にわたって続いている連載です。どこまで続くのでしょう???

谷林業十四代目の谷茂則さんが、山守制度が崩れていく時代のなかであたらしい林業をもとめて奮闘する日々を綴ります。



42号は、2014年の伝説のイベント、人呼んで「チャイ森」=チャイムの鳴る森当日の様子です。


JR畠田駅から歩いていける里山。

その日はマルシェが並ぶファンタジックな場所に変身していました。


ここまでの経緯は、41号に書かれています。
リンクからは過去に遡って読めますので、よかったらどうぞ。 


記事では、メインイベントの「REAL WOODJOB・実演きこりの仕事」のパフォーマンスが行われた様子が、ありありと描かれています。編集部あなんも、このイベントには興味を持って出向いており、そこで初めて谷さんを知りました。その時は、後に連載をお願いすることになるとは思ってもいなかったものです。

写真は、子供たちが集まり、記念撮影がさかんに行われたアフターREAL WOODJOBのワンシーン。


42号で詳しくお読みくださいませ。



なお、さとびごころとしては(ページを奮発して)、同じく谷さんによる「山と今日から始まる物語」も連載しています。
ドタバタ奮闘記の連載が一区切りつく頃には、「山と今日」の初回に続いていくことになっています。

ドタバタ奮闘記は、いつか単行本にまとめたいなと思っておりまして、
身近な人に、そんな話をしてみましたら、
「コアな人が欲しいっていうんじゃないですか?」と言われました。
コアな人しか欲しくない、という意味ともとれますが。

もともとコアな人しか読まないマガジンですけどね。

いえいえ、時代はこれからもっともっと、森の大切さに目覚めていくはずです。
そのとき、こんな林業家の奮闘記があってよかったと、思ってもらたら、と、
わたしは思うんですけど?(^^) 
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あすならもり便りを連載していただいている杉本さんを訪ねて天川村へ。
村内で森林総合監理士事務所を開設されてます。

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ちょうどクロモジの葉っぱを枝から採っておられるところでした。クロモジって、爪楊枝になった姿しか見ることがないですが、そよそよとした可愛い葉っぱなんですねー。シトラス系のさわやかな香り!これがまた何かの原料になり、商品化されていきます。森の産物は木材だけとは限りませんね。
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この葉っぱはお茶になる予定。クロモジの花のお茶は大変高級なものと聞きます。葉っぱのほうも、おそらく人気商品に育つのではないでしょうか。
茎もシュレッダー(?)ような機械で粉砕して、アロマを抽出するそうです。FBページではご紹介していませんでしたが、アロマも開発中。かおりの具合がまだ、十分に納得できるまでにはなっていないそうで、鋭意研究されています。

でも、サンプルをおみやげにいただいちゃいました。
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空中にシュッシュして、香りを楽めば、気分がリフレッシュ。天川の空気が蘇るようです。

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キハダの苗木も育っています。バックナンバーでお伝えしたように、洞川の皆伐跡地での広葉樹の森づくりが進行中なのです。

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苗木の育成場も見学。苗が育つと、葉っぱと葉っぱが喧嘩しないように間隔をあけてやらねばなりません。そうなると、ここでも狭くなり、もっと広げることになるだろうとのことでした。

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これらの苗が、30センチから40センチの高さになると、現在は皆伐状態になっている山に定植されます。狭い状態で耐えていた根は、広い場所に移されると数年で人の背丈程度に成長するそうです。そうなれば、どんどん景観が変わりはじめますね。
皆伐地にはすでに作業道の開設も進められており、将来はこの道を使って木材の搬出が可能になるだけでなく、人々が散歩できるような美しい森になることが構想に盛り込まれています。そして地元の大切な産業であるだらにすけの原料、キハダを自給するための場所になっていくのです。

でも、獣害は???今、植林すると鹿に食べられてしまうという声をよく聞きます。せっかくの苗木が、鹿の餌になってしまうのでは残念すぎます。しかし、これも想定済みで、予算の多くが柵づくりに使われており、広大な皆伐地は柵で守られているそうです。

構想をうかがっていると、イメージがひろがり、訪ねてみる日が楽しみで。
定植したらすくすく成長するはずとのこと。あと何年待てばいいかな。本誌でも続報をお届けしたいですね。


 
フグにも面会させていただきましたよ。
トラフグ

山村でフグですよ。
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 詳しい説明はまたの機会に。


特別に案内していただき、養殖中のトラフグのプールを覗き込んでいたら、エサをもらえると思ったのか、寄ってきました。人懐っこくて、かわいいです。。。かわいいがって育て、命をいただくのは申し訳ないですが、これが人間。(いつか、食べてみたい!)



つづく

 
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「熊本へ行ってくる」 と、周りに話していたら、「竹組に行ってみてー」と言う声をいただきました。

竹組って何?

すると衝撃の投稿に出会います。

FBの皆様お久しぶりです。

久しぶりに報告が有りますので、読んでやって下さい。

1か月程経ちましたが、熊本地震から3年目の、

4月16日に「株式会社 竹組」を立ち上げました!

これから一年中竹切りが仕事になるという、竹切りマニアにとっては夢のような会社です笑

◎何をするのか?

当たり前ですが竹を切ります。

◎どんなとこの竹を切るか?

放置竹林です。

ウチのも伐ってくれという方はメッセージ下さい!

九州各地で、かなりの問題になってる放置竹林を竹組のメンバーで間伐して、光の入る美しい竹林を創っていきます🎋

すでに去年から下請けも合わせ、15へクタール程を熊本竹林組合で切りまくって来ました。

今年は「株式会社 竹組」になって、自社で約10ヘクタール程を管理して製品作り、筍生産をやっていきます。

伐った竹は、植木町で10月から稼働予定の工場にて、低温炭素窯で焼き上げ、竹の炭素を生成します。

低温炭素は水質浄化、空気清浄、デトックス商品になり東北や、アジアへも輸出が決まっております。

なんと一年目から1億円以上の売り先が決まってしまい!?!?

ガンガン竹を伐って、竹害という社会問題のひとつを解決しながら、若手がしっかりと稼いでもらえる事業になる予定です。

そこで、

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竹組で働いてくれる仲間を募集します!

我こそはという方、ご連絡宜しくお願いします。

【条件】

18歳から40歳位までの男性

研修期間1か月 時給1250円

研修期間後チェンソー講習会を終えた方は

時給1500円以上

初期メンバーは10月からは日当15000円くらいでやっていこうと思ってます。

がっつりと一緒に社員やってくれる方も募集!!先ずはバイトからスタートですが

週4日勤務で月収25万円程度

ボーナス付、社会保険付、海外研修年1回

未だ決まってはいないけど、竹組卒業後に自分のやりたい事がやれるように 、8年勤務で退職金500万から1000万は出せたらと考えています。

応募は

asobinokuni@gmail.com

園田まで

 https://www.facebook.com/sonmituyoshi.sonoda


今年4月に立ち上げて、すでに1億円の売り先が決まっており、週4日勤務で月収25万程度。
竹炭を生かした取り組みはよく聞きますが、「低温炭素釜」ってなんでしょう。
竹の炭素、っていわゆる竹炭とどう違うのでしょう。
そもそも、園田さんて、どんな人??


謎だらけながらも期待値大きめで向かいました。しかし、直前にして社長の園田さんは都合が合わず、会えないことに。そして、待ち合わせ場所の道の駅にやってきたのは部長の山崎直輔(やまさき なおすけ)さんでした。

「部長といっても、まあ、僕と園田しかいないんですけど(笑)」

後日のツイートでは5名の採用があったとか。
https://twitter.com/asobinokuni 

竹組5名採用


謎めいたまま、まずは、竹林を見せていただきました。美しかったです。

竹組竹林

 
「この竹林の持ち主の人は、タケノコが採れる竹林にして欲しいって言う要望があり、僕たちで整備している場所です。この竹もビジネスの原料になる予定ですが、今はここに保管してます」

この他にも、まだあるようなのですが、時間の関係もあり山崎さんとゆっくりお話しさせて抱くことを優先させていただきました。

地元のカフェまで車で移動。

山崎さんは、地元出身でもとはライブハウスで働いていたそうです。園田さんとは、ライブハウスつながりの仲間。なんと、ここでライブハウスと言う名詞に出会うとは。(阿南と個人的なつながりのある方はお分かりかと思いますが、阿南家とライブハウスは親和性があります)

山崎さん自身は、その後実家が冷凍食品の会社を経営していた縁で関東の関連会社へ修行へ。そこで、スパルタ教育を受けて、今度は地元(熊本県八代市)で新規に立ち上がる会社へ移動。そこでの働き方が無茶なスケジュールで、開業までに24時間レベルで働かないと間に合わない状態を経験し、「これ、なんか違う」と悟って退社。2015年のことです。その時電話したのが園田さんでした。

「俺、会社辞めたんだ。なんか仕事ない?」
「 仕事、あるよー!」
「俺、家がないんだけど、家ある?」
「家、あるよー!」

嘘みたいな会話の直後、園田さんが運営しているシェアハウス(?) のような場所の一画に住むことに。そして、そこで出会った女性と今は結婚してるんだそうです。まるでミラクル。

山崎さんの話だけでも、記事が1つできそうですが、園田さんはさらにミラクルでした。
10代の頃はやんちゃ。(ああ、全てを記憶していません。録音もしていません。ごめんなさい)
東京生まれだそうですが、幼少の頃から熊本市在住とのことです。 
山崎さんを通して知る園田さんは、とにかく閃きと行動の人。

ツイッターのプロフィールを見ると、、、、


自然栽培果樹農家6年目! 熊本竹林組合で竹を地域の資源に。 20人から3万人規模のイベントを年に10本程ディレクション。愛妻家。
 


いや、このような普通の感じではありません。山崎さん曰く、「ヒッピー文化」の影響を受けている人。


ヒッピー(英: Hippie,Hippy)は、1960年代後半にアメリカ合衆国にあらわれた欧米の伝統、制度などそれまでの考えかたにしばられた価値体系を否定する、ボヘミアニズムなどとならぶカウンターカルチャー(COUNTER CULTURE)の一派、およびそのムーブメント。

 
今でもそんな生き方をしている先輩が存在し、そんな人たちから話を聞くことで、世代を超えて、彼らのような若者たちの間にも生き続けているのでした。
そして、これはもう、一言では説明しにくいのですが、何もないところから人や資金までも生み出してしまうかのようなミラクルな人でした。

竹で暮らしたい。竹はあるけど、どうしよう?そこでツイッターで「竹で何かしたい!」と投稿したところ、秋田県の会社から「竹を買うよ」との返事。その会社が欲しいのは、西日本に多い孟宗竹。熊本県なら興味ありとのこと。竹を低温炭素釜で処理すると、どうやら微粒子になるようです。それをペットフードに混ぜるとフンの臭いが消えると言う効果があり、需要があるそうです。他にも、マスクの中に入れ込むことで吸い込む空気を浄化するなどの活用方法もあるとか。

しかし、釜がない。すると、釜のメーカーは見つかったものの、お金がない。そのお金は秋田の会社が「買うよ」と言ってくれたそうなのです。

怖い。本当ですか。でも、事実らしいのです。

唖然とするストーリーでしたが、そこまでの信頼を得るには、園田さんの日頃の活動や人柄、人間関係構築能力、コミュニケーション能力、行動力、アイデア力、はったり力(?)あらゆることが含まれた経緯があるのだと感じました。

竹組の活動はまだ始まったばかり。低温炭素釜の稼働は10月からです。これからも、またいろんなドラマがあるのでしょう。また、園田さんは、このプロジェクトに安住することなく、並行していくつものプロジェクトを動かしておられるそうです。大口の受注に依存せず、次のことやまさかのことを考えて動かれているのではと思いました。
面白いドラマには、いつも危機とそれを乗り越えるシーンが出てきますが、そんなものすごく面白いドラマが現実に展開されていくのではないかと思えました。

そして今回お会いできなかった園田さんに、いつかぜひお会いして、竹組のその後を伺いたいと思いました。

山崎さんとの記念撮影。私たち阿南家までもが写ってしまい、すみません。 でも、記念ですからお許しください。

竹組山崎さんと

 

株式会社竹組   〒861-0136 熊本県熊本市北区植木町岩野48-1 (頂いた名刺の住所) 
事務所 〒861-1344 菊池市 七城町 蘇崎809-9(HPにある住所)
 https://takegumi.co.jp
(まだまだ絶賛 構築中のサイトのようです)


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ドタバタ
連載 十四代目林業家のドタバタイノベーション奮闘記
谷茂則(谷林業株式会社取締役)


奈良県有数の山林所有者である 谷林業 谷茂則さんによる、次世代山主が目指すドタバタイノベーションの連載も12回目。
初回は、vol.26(2016 summer)でした。子ども時代に、お年玉を数えるのが楽しかったそうです(文中から察するにかなりの、、、)。吉野林業の最盛期の最後を見た世代に当たる谷さんが、今までどんな風に山と向き合い、行動してきたのかを寄稿していただいています。バックナンバーでの連載はこちら。

「山主」という遠い存在と縁が生まれ、リアルな気持ちや考えを知る機会を得たことは、さとびごころ にとっても学びが多く、ありがたいことだと思っています。

12回目は、前号に続き「架線集材」のお話。あれでもない、これでもない、と次々と「やってみる」を続けていた頃(ある意味、今でもそうなのですが)。

参考 架線集材って何?(高知県の例)

前回から今回にかけて文中に登場する人の一人、久住さんは、元谷林業の社員さんでした。退職される直前まで、前任としてこのコーナーで連載(vol.22からvol.25)していただいていました。(この連載を始めた頃は、後に谷さんにも書いていただくことになるとは思っていなかったものです)久住さんは今では、古民家を改修した拠点「森ある暮らしラボ」を明日香村に開かれています。ちなみに、その様子は33号の特集「住み継ぐ暮らしとまち」で取材させていただきました。共々、お世話になっております。

谷林業といえば、「チャイムのなる森」というイベントで知っている方もあるかもしれません。今回はまだ「チャイムのなる森」まではいきませんでした。次号あたりでしょうか???
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