さとびこ編集室日記|100年住みたいのは自然にも人にもやさしい地域

自然と人のつながりを地域に根ざして考える奈良発ローカルマガジン「さとびごころ」を編集する「さとびこ編集室」より、日々の活動のことやお知らせ、雑談を綴ります。 雑誌づくりを通して、自然にも人にもやさしいあり方をみなさんとともに考えます。

2021年05月

しばらく投稿を休んでおりました。
毎日投稿チャレンジが終わましたが(途切れたので)、これからもほぼ毎日を目指して書いていきます。
ご一緒にお茶のみ話をするような記事ですが、よろしければお付き合いくださいませ。
(FBでのシェアをしたり、しなかったりします ^^:)

福井から戻ってきたかと思ったのもつかのま、5月25日から28日にかけて、引き続き九州と四国を巡ってきました。発案は編集長のわたし、旅程の計画は部員さん、自分たちとさとびごころの糧になるようにと企画した、学びと楽しみの旅です。
5月25日からの旅程


取り急ぎ、どこへ行ってきたのかというご報告をします。
後ほど、それぞれの詳しいことを書けたらいいなあと思っていますが、、、書けるでしょうか。
スマホにめいっぱい溜まっている写真を載せるだけでも、長い記事になりそうです(汗)。





5月25日 出発

まずは釜玉を食べるために、香川県へ。
釜玉発祥の地とされる「山越うどん」で、カマタマを食べました。早くも達成感がありました。

ですが、この日の目的地は、高知県です。
近自然河川研究所の有川崇先生を訪ね、最近設計された物部川(香美市)を案内していただきました。
有川先生には、「近自然の川づくり」というテーマにで前編後編の2回にわたって企画記事をお願いしたことがあります。


さとびごころでは、人間のほうがもう少し自然に近くことで社会も人も、今より幸せになれるはず、という思いがありますため、近自然の森づくりや川づくりを通して、その思想を紹介したいと常々思いますし、自分自身もまだまだ知識を増やしていきたいと思っております。
0525物部川にて

物部川の河川改修については、詳しくはこちらをご覧ください。当日の話はまた後日!

https://kinshizen-river.net/img/cases/kochinews20200601.pdf
https://kinshizen-river.net/cases/case04.html

午後1時すぎに待ち合わせ、太陽の光がオレンジ色を帯びてくるまで河原に座り込んで話を聞きました。
もっと、もっと、いつまでも話していたい気持ちでしたが、有川さんを拘束し続けていいものか、遠慮(これでも遠慮したんです)がありまして、お開きに。

晩御飯は、高知市に移動して、ひろめ市場でかつおのタタキを!(高知に来たら必ず!)。

そして再び香川県に戻って西へ向かいました。宿泊したのは、大正時代から続く銭湯をリフォームしてゲストハウスになっている「大正湯」さん。レトロ。ベッド周り狭い。でも、快適!
大正湯

ぐったり疲れて、早々に寝ました。ぐっすり眠れました。翌朝は、フェリーで九州へ渡りました。大分県に到着。



5月26日 二日目

港についてからすぐに向かったのが、大分県立埋蔵文化財センターの中にある「豊の国考古館」です。
旅に出るときは、意識してその土地の博物館を訪ねますが、さとびを作るようになって以来、とにかく縄文時代を見ます。ですが、ここでは旧石器時代まで遡った、たっぷり丁寧な展示でした!復習もかねて、後日書きたいー。
豊の国考古館

満足したら、次は(竹田市にあるレストランでランチを食べたかったのですが、時間の都合であきらめて)熊本県八代市へ!ジュンペー君こと、溝口隼平さんに会うためです。

その前に、せっかく八代市に来たからには、以前からぜひ訪ねたいと思っていたイグサ農家さんへ向かいました。みなさんの家に畳はありますか?畳の素材がイグサです。日本人の家から和室がなくなり、畳の需要は減っていますが、八代市では国産のイグサの90%近くが生産されています。案外知られていませんが、イグサ農家では、イグサを栽培するだけでなく各家に工場があり、畳表の生産も行われています。
教えてくださったのは、奈良市で株式会社塚本畳襖店を営む塚本社長です。
イグサ栽培と畳表のお話を、たっぷり伺いました。これもまた報告できたらなあ。

ひとつだけ、書いておきます。イグサって、畳表になる前に、土で染めるんですよ。
土で染める?また説明させてくださいね。

イグサ農家の園田さんと

日が暮れるまでには、ジュンペー君のところに着きたい。

ジュンペー君は、日本で初めてダム撤去された場所の近くに移り住み、球磨川でのリバーガイドをしながらダムの研究をしている若者です。そのことを知るや早速訪ねて行き、vol.40(2020 winter)で「日本で初めてダム撤去が実現した場所で再生する流れを見つめながら」を寄稿していただきました。

それなのに、、、、みなさんご存知のとおり、その年に球磨川大水害に見舞われました。

ここで、なんだかめちゃくちゃ詳しいウェブサイトがありましたので、リンクしておきます。

自宅を兼ねていた「荒瀬ベース」は、3階建てのうち2階の天井まで水につかり、ジュンペーくんは水害調査で外出中、奥さんと子供さんが残されており、「もう、あかんと諦めた」というほど絶望的な被害でした。幸い、二人は間一髪で3階に逃げ、命からがら救助されました。もうひとつの拠点「瀬戸石ベース」(荒瀬ベースよりも上流)は、跡形もなく流されました。ここには、ジュンペー君が長年研究してきた資料や貴重な文献を含め、壁に一面のライブラリーがありましたが、すべて消えました。それが何よりショックだったと言います。




 
今も頑張っているジュンペーくんに会うために球磨川をそって通っている道を走っていると、まだ爪痕は残ったままの場所が多く見られました。
鉄骨構造であったために残った荒瀬ベース。でも自宅は別の場所へ移り、もとは住まいだった2階を拠点として、 最近は、川を守るには森が重要ということで自伐型林業(本誌で度々登場するキーワードです)にも取り組んでいます。

「昨日、ここにケンゾーさんがすわってたんですよ」
「あら、そうだったの???」
(ケンゾーさん=中島健造氏・NPO法人自伐型林業推進協会代表理事。この日のことは氏のFB投稿でも紹介されています。ジュンペー君が写ってます)

すっかり夜になり、手土産の奈良の地酒(部員セレクトの櫛羅)を飲みながら、宿で日が変わるまで話をしました(でも飲んでしまったので記憶が飛んでます。もったいない)。



5月27日 三日目


翌日も再び荒瀬ベースに行き、今度は3階に開設準備中の図書館を見せてもらいました。跡形もなくなった瀬戸石ベースの後も、(ジュンペーくんが訴えたいことがたくさんある)瀬戸石ダムも見ました。
図書館へ寄贈したくて、わたしも本を持ち込みましたが、そんなの要るのか?と思うほどにたくさんの本が集まっていました。寄贈されたものもあるし、ジュンペー君が買い戻したものもあります。

ジュンペーくんと
現在の荒瀬ベースにて。ごちゃごちゃしているようで、なんとなくまとまっているのがジュンペー君らしいスペース構築の仕方。 

球磨川の支流、川辺川にはこの大水害を受けて、一度は凍結していたダムが造られようとしています。
治水といえば、ダム。ダムさえあれば水害がなくなると信じている人がほとんどだと思います。
けれども、本当に、単純にそうなのでしょうか。中にはかえって危険なダムもあります。荒瀬ダムがそうでした。瀬戸石ダムも、撤去の要望が出ています。
ダムの話は、研究者のジュンペー君にいずれ誌面で語ってもらえたらなと考えています。
市街地では、ダムのことなんて忘れて暮らすことができますよね。でも、水害が起こったら人ごとではありません。自然のためにも、人間のためにも、ダムから考えさせられることがあるように思います。

あ!! 長くなってしまいました。話を進めましょう。

ジュンペー君に別れを告げて、向かったのは長崎県。今回の旅で、有川さん、ジュンペー君と並んで、ぜひお会いしたかったのが、菌ちゃん先生こと、吉田俊道先生です。 この日の夕方に佐世保市に着き、JR佐世保駅前のホテルでチェックインを済ませました。ホテルのすぐ近くにある「八八屋」という居酒屋さんが、とんでもなく美味しく、リーズナブルであったことをここに記します。

八八屋さん
部員の顔が大きくてすみません。




5月28日 四日目


ホテルをチェックアウトした後は、まず、佐世保市の博物館を訪ねました。扱いとしては小さくて、あまり訪ねる人も少なそうでしたが、わたしにとってはトキメク展示。佐世保は日本一、洞窟遺跡の多い所だったんですね!そこで見つけたパンフレットが、旧石器時代から縄文への移り変わりがわかるという佐世保市吉井町にある福井洞窟ミュージアムです。4月28日にオープンしたばかりというではありませんか。これは、わたしを待ってくれていたとしか考えられず、早速向かいました。でも、長くなりますから、これも後ほど報告します。意外な出会いもあったんですよ。

さて。

さとびごころを隅々まで読んでくださる方は、バックナンバーを通じて何年にもわたって「菌」をテーマにした話が続いていることをご存知かと思います。御所市の片上醤油さんには長らくコラムを書いていただいていました。地酒の特集でも菌を考えました。今は愛菌家の草野みなみさんにコラムを連載していただいています。かえすがえすも、菌はわたしたちにとって重要な存在です。

吉田先生は、菌の力をもって無農薬野菜の栽培をしながら「世直し活動」のため各地で講演活動をされています。
奈良でも、菌ちゃん先生ご出演の映画「いただきます ここは発酵の楽園」の上映会が行われていたことがありますので、ご存じの方もあると思います。
先日もこのブログでご紹介しました。




編集部でも、昨年から畑活をしており、菌ちゃんファームのように雑草を発酵させて土作りができるようになりたい、、、という夢と希望を抱いているため、実際の圃場をこの目で見たかったのと、願わくば吉田先生ご本人にお会いしたかった。ご多忙のことと察していますので、自分たちが九州に行くからといってお会いできるかどうか、半分諦めていましたが、幸いなことに実現しました。

Yahoo!ニュースより


 
もっとも、吉田先生にとってはわたしたちの訪問は、ささいな出来事にすぎないのは当然で、ちょうどお留守でしたので、そのお帰りを待つ間、ファームで働く若い人たちと一緒に畑作業を手伝うことができ、一人一人のお話をうかがうことができたことは、かえって幸いでした。

吉田先生ご自身にも、ダイジェストで畑を案内していただきました。

帰り際に、(自分をほめてあげたいですが)2ショットをお願いしましたよ。よく言えましたねー。

菌ちゃん先生と

さとびごころも謹呈しました。「うわー、すごいね、、、、(でも)読めない!!(読むが大変そうというニュアンス)」(笑)。菌ちゃん先生は、予想どおり「普通にハイテンション」な方で、いっしょにいるだけで、ポジティブな波動がシャワーのように降り注いできます。

写真を撮る前に「じゃあ、これも!」と見せてくださったのが、わたしたちが胸につけている納品されたばかりの菌ちゃんのバッジ。


ご自身のFB記事からご説明いただきましょう。

映画「いただきますここは発酵の楽園」のマスコットキャラクターがバッジになりました。
菌ちゃん大好き! 菌ちゃんありがとう!
そんな意思表示のバッジです。
昨今は、菌と言えば殺すものという誤った風潮が強くなってきました。
私たちは菌ちゃんの力で生かされているのに・・
「菌ちゃんごめんね。ここまで菌を痛めてつけているのに、それでも私たちに命の糧を与え、守ってくれている菌ちゃん、本当にありがとう・・!!」
そう思っている人は、どうぞこのバッチをつけて欲しいのです。
.
菌もウイルスもたまには私たちに悪さをするけど、
それは私に刺激を与えて免疫力を高めるために必要なこと。
それは言ってみれば厳しさを伴った父親の愛情みたいなものではないでしょうか。
この世界では、ハードルがないと能力は発達できないのですから。
アンパンマンは、本当はバイキンマンが大好きなんです。バイキンマンが時々来てくれるからいつまでも元気でいられるんです。
そして、そんな悪さ?をするのは、大切な菌ちゃん700人のうちの1人だけ。
それなのに、私たちは身の回りを除菌するだけでなく、他の人に対して、相手が菌やウイルスを怖がっているかもしれないからと、マスクをして、ちょっとした声かけも遠慮してしまっています。
「私は本当はそう思っていません。声をかけ合って菌の交流をしたいです。菌ちゃん大好きですから」
そう思っている人はこのバッヂをつけて欲しいのです。
.
想像してみて下さい。
街角を歩いていて、このバッジをつけた人を見つけたら・・
エレベータに同乗した見知らぬ人がこのバッヂをつけていたら・・
そしたら、マスクを外して、笑って、声を掛け合えますね。
「まあ!あなたも菌ちゃん大好きなんですね!!」
もっと低価格にしたかったのですが、手作りのため、この値段になりました。
10個割引きセットは、ほとんど原価の値段です。
「いただきますここは発酵の楽園」の映画のように、
この世界がもう一度「発酵の楽園」になるために、
このバッジで意思表示をして、仲間作りをしていきたいです。
お求めはネットショップ http://kinchan.ocnk.net/


わたくし、このバッジをおみやげに10個買ってきました。
欲しい方には、差し上げますよ。「菌ちゃんありがとう!」を無言で表明できるバッジです。

コロナにもありがとうなのかもしれません。恐ろしさを通して、免疫力の大切さをメッセージしてくれているのかもしれません。人と人が排除しあう社会なんて、楽しくありません。みんなが免疫力をつけて、コロナが怖くない日々を1日も早く取り戻したいですね。




5月29日 最後は一路奈良へ


佐世保の夜のとばりが降りる中、すべての予定を終えて高速道路へ乗り込みまっすぐ奈良へ。朝5時半ごろ帰ってきました。720㎞をひたすら運転してくれた部員さん、途中であわやガス欠の難も乗り越え、本当にお疲れ様でした。



ここまで読んでくださり、ありがとうございました。直接お会いするみなさん、興味のあることがありましたら何でも報告いたします。SATOBITABIを、さとびづくりの肥やしにして、編集活動に励みます。 


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さとびごころをオンラインでもお求めいただけるようになりました。
こちらからどうぞ

在庫切れのバックナンバーも、PDF版(¥300)でご購入いただけます。

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こんにちは。雨模様で、肌寒い一日でしたね。
週末は福井県へ行ってきました。
取り急ぎ、ただ言ってきました、というだけの投稿をします。

後日、縄文博物館編と池田町編の報告をいたします。

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お土産ショップで土偶を買う。土偶オールスターズが揃っていましたが、悩みに悩んでこれ。


特に、池田町のインパクトは大きかったです。行ってよかった!
溝口さん、ありがとうございました。

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明日からは四国九州です。
大まかな予定は、香川(うどん食べたいだけのために)、高知、熊本、長崎です。
運転手は部員さんです。わたしの行きたい放題に賛同してくださり、感謝にたえません。


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今週末のブログはお休みする予定です。
FBでの投稿は、いたします。その予定です。するかもしれません。いや、もしかしたら忘れるかもしれません。
帰ってきたら報告しますので!


明日は朝から畑活をして、福井へ向かいます。
福井では、前から関心のあった鳥浜貝塚へ。たぶん、行ってみれば何気ない広場なんだろうと思いますけれど、近くにある博物館等をじっくり見学して将来の縄文特集企画の肥やしとする所存です。

その後福井市内で一泊。その前に、福井県民のソウルフードらしい「秋吉」の焼き鳥を食べ、たっぷり飲みたいです。どうか開いていますように。飲んだら寝るだけ!

翌朝は、福井市内から移動して池田町というところに行き、読者の方とお会いする予定です。福井へ行くことが決まっているタイミングで福井の方からご購読の申し込みをいただくなんて、ご縁を感じまして、訪ねてみることにしました。


今日は、夏号のうちあわせで宇陀へ言ってきました。
一如庵さんという、めちゃくちゃ雰囲気のいいお店でお蕎麦をいただき、さとびごころが読める場所になっていただいている「いわせ」さんで、箒を買いました。また報告いたします(誰も待っていないのはわかっているのですが)。

ではでは! 


 
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コロナ禍が心配されるようになって以来、開催がストップしてしまった「明日の奈良の森を考える学習会」というものがありました。
奈良県森林総合監理士会さんが主催され、編集部も協力させていただいて。

こんなふうになるとは思っていなかった3年前、「近自然の森づくりと奈良」というテーマで
佐藤浩行さんをゲストにお迎えし、その内容を冊子にまとめたことがあります。

最近、著者の佐藤さんが再び紹介してくださり、この冊子をきっかけに、先の投稿で「バックナンバーをください」とおっしゃっていただいた方との繋がりも生まれました。

近自然の森と奈良佐藤さんの紹介
 

近自然という言葉は、誤解されやすい面があり、説明の必要な言葉です。
「近自然はエセ自然と認識されているよ!」とアドバイアスくださる方までありました。
この言葉にこめられているのは、人間が自然をつくれるはずがない、できるとしたら近づくことだという謙虚な思想です。そして生態系豊かな環境が人間をも豊かにするというエコロジーな思想です。この言葉を提唱された方から直接聞きました。近自然という思想は今でもわたしの成分に含まれています。

けれど、言葉づかいはどっちでもいいのです。持続可能であろうと、SDGSであろうと、サスティナブルであろうと、環境調和型であろうと、自然にも人にもやさしいであろうと、本質的に通じるものがあるなら、それが社会の集合意識になっていくはずだと信じています。

日本の森づくりにおいて、近自然の技術を提唱しておられるのが佐藤さんです。
久住くんと出会った頃の記事でも触れましたが、今佐藤さんがさとびごころを取り扱ってくださったり、執筆をお願いすると二つ返事でOKしてくださることを本当にありがたく思っています。


日本の風土は、森林から生まれています。古代から森林は何度も壊れ、蘇ってきました。 これをわたしたちは「守られてきた」と呼んでいますし、100年後にも守られていなくては日本人の生命にかかわると思っています。そのためにどうしたらいいのか、この冊子にひとつのヒントがあると思いますので、関心のある方はお問い合わせください。








 


 
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編集部にお茶の葉が届きました。
くださったのは、「田んぼの四季」を連載中で、ノーカル活動推進中の農家のこせがれさん。
2014-06-04-13.36.05
画像は文末で紹介しているサイトから拝借しました



「自分で紅茶を作ってみてほしい」とのこと。

これまでに、茶摘みイベントに参加してお茶づくりをしたことがありますが、
言われるがままにやっていたので、いざやろうとすると手順に自信がありません。
ただ、煎茶と紅茶は同じ茶葉からできること、発酵のさせ方の違いによるものだというのはわかります。

紅茶は煎茶よりも発酵が長めのはず。


「今夜一晩おいといて、明日は手でもんでください。温かくして(毛布でくるむなどでもOKらしいです)しばらく置いといて発酵させます。そしたら色が変わりますので、最後にホットプレート等で 火入れして発酵を止めたら出来上がり」

一瞬簡単そうですが、実際にやってみると加減がよくわからず、細かいことはネットで調べながらやってみました。


お酒の特集を作ったときのことを思い出しました。日本酒が、お米と麹と酵母からできると知っていても、「三段仕込み」を説明しようと思ったら知識の隙間があちこちにあり、無知を思い知ったこと。
お茶も同じで、プロの茶農家さんを取材したことが何度もあるのに、自分でできるほどにはわかっていないものですね。


もうひとつ、思い出したこと。取材先の山村では、家々の庭先に茶の木があり、季節になると普通に茶摘みをして自宅でお茶を作るのだと、あちこちで聞きます。そんな家で育った子は、大人になっても難なくお茶を作れるのかもしれませんね。我が家の息子たちには子ども時代に茶摘みイベントを経験してもらいましたが、きっと、まちがいなく、すっかり忘れていると思います!

さて、わたしのお茶づくりに戻ります。

 
細かいところは「だいたいこんな感じかな」で乗り切って、
火入れまでやってみました。
ホットプレートを持っておりませんので、フライパン(いいのかしら?信じるか信じないかは、あなた次第です!)を使いました。超弱火で、焦らずに。。。
 

あざやかな緑色が最後はお茶らしい色になってきています(これでいいのかは不明です)。
IMG_3374

こうしてみると、色むらもありますし、おそらく「全然あかんやつ」なのかも!


過去に、自分で作ってみたお茶は、草っぽい匂いが気になり、あまり美味しくありませんでした。
なので、今回は「たとえほうじ茶っぽくなってもかまわない」と決めて、ゆっくりと火入れしてみました。
そしてなんとかお茶らしきものができましたことを、報告いたします(^^;)

IMG_3340

市販のものよりも、甘〜い香り(茶葉のとき)がして、まろやかな味。

(茶葉の状態では香るのに、お湯を入れて紅茶になってしまうと消えてしまいます。香りを出すって、きっと難しいことなのですね)


自分で作ってみたならではの味わいはあれども、
さとびの取材先で買ったお茶と飲み比べてみると、やっぱりさすがに味の差は大きくて、
あらためてプロの技に敬礼したくなります。お茶っ葉さん、ごめんね、わたしの手にかかってしまいましたね。
でもまあ、自分にご苦労様という意味で、「大変よくできました」ということにしましょう。
残りは瓶に入れて保管します。あと数回分は、紅茶を楽しめそうです。

農家のこせがれさん、ありがとうございました。

奈良は茶所ですから、知り合いのつてを辿れば茶農家さんとのつながりを発掘できるかもしれませんよ。機会がありましたら、お茶づくり体験をしてみてはいかがでしょう。

今回、茶葉で茶づくりをしてみたことで、ヨモギやスギナなど、身近な野草で手作り健康茶を作ってみようかしらという気になりました。「買うだけの生活から作ってみる生活へ」を楽しんでいます。緑茶の葉は簡単には手に入りませんが、野草なら畑にたくさん生えてきますから。
野草摘みの季節は短くて、過ぎ去るのがもったいないような気がしますけど、お茶にしておくと長く楽しめそうです。




参考になる紅茶の作り方


ネット情報では、電子レンジを使う方法がよくありましたが、我が家では電子レンジは使いません(捨てました)ので、電子レンジなしの方法を探しました。自宅で紅茶を作るときの参考にどうぞ。
(煎茶づくりよりも、紅茶のほうがハードルが低めですね) 


  

<余談> 

福井県の方から、さとびのバックナンバーを「全部ください」とのお申し込みをいただきました。
喜んでご用意いたしました。ときどき、こんなふうにバックナンバーを求めてくださる方があります。ありがとうございます。在庫がなくなっている号についてはデータバージョンでお届けしました。冊子バージョンは、近日お届けしますね。





 

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