さとびこ編集室日記|100年住みたいのは自然にも人にもやさしい地域

自然と人のつながりを地域に根ざして考える奈良発ローカルマガジン「さとびごころ」を編集する「さとびこ編集室」より、日々の活動のことやお知らせ、雑談を綴ります。 雑誌づくりを通して、自然にも人にもやさしいあり方をみなさんとともに考えます。

2020年11月

こんにちは。100年住み続けたい奈良のための地域づくりローカルマガジン「さとびごころ」を編集するさとびこ編集室です。



今年オープンされ、さとびごころのお取り扱いスポットになってくださった
ひのでマーケットさん。さとびもマーケット体験させていただいたところです。
https://www.facebook.com/大和高原ひのでマーケット-577641285654120/

オープン早々に、お取り扱いの件でお声かけいただきました。ありがとうございます。

針インターチェンジから近い場所(奈良市針町2514-1)にあります。


大和高原ひのでマーケットは、大和高原で生まれたおいしいもの・すてきなもの・たのしいことを発信するお店です。 つくり手さんのかおが見える、ヒトとヒト、ヒトとモノ、ココロとココロをつなぐ、のんびりほっこりマーケットです。



ひので1

ちょっと話がそれますが、編集部あなんは、「TE toTEプロジェクト」というものも、ひっそりやっておりまして、(次の開催はかなり先の予定ですが)そのコンセプトが
作り手と使い手が出会って信頼関係になっていくことを目指しているんですけども
それ以来「作り手」とか「使い手」とかいう言葉に反応します(^^)

いい言葉ですよね。メーカーとか、作者とか、消費者とかいうよりも、
ぬくもりを感じますね。

ひのでマーケットさんも、「つくり手さんのおかおが見える」マーケット。
人の縁や大和高原地域の希望、楽しみを生み出したいという気持ちで
運営されているのが感じられる場所です。
こんな場所で、さとびもぜひ、買ってください(^^)

この場所で、あさって11月29日に、ほっこり確実なイベントがあるんです。
身内企画で申し訳ないのですが、阿南遼介(阿南家長男)という歌うたいに「歌ってほしい」とお声かけいただき、出演をコーディネートしまして、ちょっとしたライブをしてもらいますのと、

ひので2
 
アマゾンで視聴 -Gypsy-SunnyDays
アマゾンで視聴 Thumbnail

これまた身内企画で申し訳ないのですが、阿南雅昭(阿南家隊長)が
ワンデイシェフ(シェフという言葉が似合いません!)をします。
「阿南家食堂」です。隊長は、オファーがあると張り切って料理を作る習性がございます。
メインメニューは、自家菜園で収穫した大根を使って「おでん」。

ひので3-大根を持つ阿南隊長

夫婦二人で畑を耕し、虫から守り育てた人生初収穫大根です。

編集というと、机に向かってキーボートやマウスをさわったり
窓に向かって「うーーーん、どうしよう」と考えたりする時間のほうが多く、
時々体を使って何かしたくなります。

イベントのお誘いをいただくのは大歓迎です。

会場は広いところではございませんので、若干閉じつつ開くイベントであり、
大規模な告知もございませんが、もし奇跡的にこの記事をごらんになった方がありましたら
ひのでマーケットさんに、ぜひどうぞ、おいでください。
多少なりとも、阿南家と接点のある方でしたら
いつものように楽しいひとときをお届けできると思いますし、 
初めての方でも、アウェイ感がないようにお迎えしたいと思っておりますので
お気軽にどうぞ。

阿南家食堂は、準備の都合上、予約制です。きっと、おいしい、はず!
ひのでマーケットさんにご予約くださいませ。28日までのご連絡であれば対応します。
さとびのブログにそう書いてあったとお伝えください(^^)


 
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今朝の気温は7度でした。
秋が深まっていきます。
毎朝、夜があける少し前に戸外に出ます。
空にはまだ星が散らばっていますけど、
みるみるうちに東の山の稜線が見えて空が明るくなってきて。
その時間がとても好きです。


さて、、43号の片隅に、小さく書いたことなのですが。


さとびごころ編集部は、オフィスエルインクの中にあります。
この秋からオフィスエルインクの中に、さとびこ編集室というセクションを設けました。
さとびごころ編集部もそこに属します。
さとびごころ以外にも編集をしていく予定がありまして
それらもさとびこ編集室と名のる予定です。

オフィスエルインクは編集以外にもイベント(小規模です)の企画などもしますし、
阿南セイコがご指名いただいた仕事などもして
さとびごころ編集部を支えながら
なにをしているのかよくわからないオフィス、ということろのまま
続いていくことになるでしょう(続くものならば)。
その中でも、編集に関することは、阿南セイコが
「これ(編集)しかできなかったので、これに落ちついた」と言っているため、
オフィス内でも一番重要な活動となっており、
編集のための一定のセクションを設けることにしました。

10年前、さとびごころの編集に関わてから、あっという間でしたが
考えてみれば自宅オフィスで一人で、頼まれたものを作っているだけの
半ひきこもり生活から、奈良県の全ての市や村へ出かけては
心に響く人たちをたくさん取材させていただくようになり、
書き手の方々とも出会えるようになり、
少しずつ、少しずつ、自分で編集発行する勇気を育てることができました。
そんなさとびごころから派生した名前である
「さとびこ」を大切にしたいと思います。

「自然にも人にもやさしい」を地域目線で考える編集室。
SDGSであるとかサスティナブルであるとかいう言葉を使わなくても
今ここにある豊かさ、美しさに気づき、守れるような。
壊れたように見えても生き残っている素晴らしさが蘇るような。
編集室が共感できる人たちのために、何かお役にたちたいと
願っています。

学識、コネクション、資金力、地位、ネームバニュー、何ひとつ
これといったものを持たず
心の中に沸いた思いを、どうすれば現実に反映できるのかと
周り道を繰り返してきました。
何もない人間を信用しておつきあいくださってきた
皆様に深く深く感謝しています。
そしてその感謝を、これからもさとびご編集室に注いでいこうと思います。








 
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家族野菜のじゃがいも

100年住み続けたい奈良のための雑誌づくりをしております。

奈良は、生駒市、奈良市、大和郡山市などの人口が集中しているところは大阪や京都に勤める人が多く、
生粋の奈良の人というよりは他県から「家を買ったので引っ越した」という人が多いものです。
(かくいう編集長もその一人、、、)
しかしながら、そんなふうに大都市と隣接していながら、農地が豊富にあり、
日常の風景の中に田んぼや畑が溶け込んでおり、そこにはお寺も神社もあり、
それが多くの人が意識しするしないにかかわらず、安心感、安らぎ感を与えていると思っています。
コンクリートジャングルではないのに、都会にも近い奈良。

そうした農地のあるところでは、判で押したように「人手不足、後継者不足」という声が聞かれます。
実に、抜き差しならないところに来ているのではないでしょうか。
70代、80代の担い手のみなさんが、「体力的にもうきつい、あきらめた」となったとき
この景色はどう変わってしまうのか、日々、取材活動でウロウロするときにいつも思うことです。
お気に入りの美しい棚田の風景が、今年もまだあるのか?毎年、ヒヤヒヤしては胸をなでおろします。

農地は、食べ物が生まれる場所。

産業として見るだけでいいのでしょうか。産業としては、これからますますITやAIの分野が大きくなっていくように思われます。第一次産業は、「産業」としては成長株ではないかもしれません。
しかし、では、産業(儲かる活動)としてだけ見る必要があるのでしょうか。

それ以前に、命をつなぐ場所として、農地を守る必要があります。

自然災害、気候変動、外交的事情の変化によって、食料を輸入に頼る日本は
食べ物のことがいつも心配です。けれども、本来この国土が有する風土があれば、
つまりほおっておいても雑草(植物)がムキムキと育つ奇跡的な条件があるならば、
食べ物を自給することが可能なはずではないでしょうか。

農業は「業」ですから、利益がないと続けていけません。
では、家族野菜を作る場としての農地が、もっと増えたら、、、、もしかしたら農業として過去のように産業として君臨することがなくなったとしても、農地を守り、残し、人々の「食」を支え続けることは可能ではないのでしょうか??(などと、このあたりがタイトルにあるように「空想的」であることは自覚しております。。。)

農地や自然を恋しく感じている人たちが、都会的なライフスタイル(サラリーマン的)を送る人たちのなかにじわじわと増えていることを肌で感じるのです。

自分たちの安全や安心がどこからくるのか?それは農地から生まれる食べ物があることではないのか。そんなふうに本能的に感じている人たちです。
一方で耕作放棄地化が進む農地。だけど、おいそれと他人に干渉されなくない大切な農地。。。

この二つの現象をつなぐことはできないものなのでしょうか。
 
一部の志あるひとたちが守ろうと立ち上がっていますので、これを応援することも大切です。
さらに言うなら、農地を非農家の人たちに、いい形でマッチングする(つまり農へのリスペクトがあり、食物への感謝があり、自然に近い暮らしを望む人たちが農地と縁を結んでいく) ことはできないものでしょうか。それをビジネス化している企業もあるようですが、システマチックにする前に、人間関係や信頼関係を作っていくことが地域を良くしていくことにつながるような気がしてなりません。

今、奈良では農家の人たちが地域活性化やマルシェ活動などを行っておられます。そういう機会に足を運び縁を産み出すことで、農地の現状をもっとリアルに知りませんか。そして、農へのある程度の理解が進んだところで、農を実践してみたい、食物の一部でもいいから自給してみたい、、、と思った方、身近な地域で案外、農地の片隅を貸していただけたり使わせていただくことができるかもしれません。実際、編集長はそのようにして畑活動が可能になりました。

それは、とるに足らない小さな活動かもしれないのですが、非農家であっても、産業としての農を想定してなくても、農地を守ると言えるほど大層なことができなくても、

人と農地が近づいていく未来を作っていけないものかと、、、
それは100年住み続けたい地域につながっていくのではないかと、、、、。


そんなことを思いながら、3連休が終わろうとしています。。。。

 

 
  
  




 
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志賀規子さんと出会った頃について振り返ってみますと、志賀さんもまだ「シガセイサクショ 」としての活動をスタートして間もない時期だったそうです。その頃は当方も、発行元になってさとびをつくるとは想定していなかった時期でした(編集委員の一人ではありましたが)。 


月日がたち、特集で草木染めの服について取り上げたいと思ったとき、やはり志賀さんのことが思い出され、コロナで外出自粛ムードが広まる中で、コンタクトをとってみますと、その後着実に自分たちらしい道を進んでいらっしゃることがわかりました。
 

さとびで記事になるまでには、わりと「数年」がかかっていたりします(笑)。
「やっぱり、そうしよう」と感じるものがあったときに、お願いすることが多いのです。


43号は、いつもよりも「女子的」な、めずらしい機会になると思いましたので、いつにも増してさとびづくりを楽しみました。取材中に草木染めを体験させていただき、これはぜひ他の人にも味わってもらいたいと、記事の中で小さく(コロナに配慮し参加可能人数を控えめに設定)ワークショップのお誘いをしたところ、数人の方から参加希望の声があり、11月22日の晴れた日曜日、すがすがしい志賀さんのお山で実現しました。

草木は何にするか、あらかじめ打ち合わせしておき、参加者の希望をもとに山桜に決まり。
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志賀さんが、下処理をしたグッズをたくさん用意してくださり、トートバック、エコバック、ストール、ハンカチなど、みなさんが好みの素材を選びました。触媒として鉄とミョウバンを用意してくださり、同じ山桜であっても、触媒が異なると色合いも異なるという「わあー」っという体験もできました。
ワインカラーのようなブラウン系。
オレンジがかったピンク系。
両方染める人もありました。

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シガセイサクショ の染め職人(?)でもある巧督(こうすけ)さんが、朝から染液の準備をしてくださっていました。山桜のチップを煮出し、濾したものが染液です。コーヒーのような色。
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白い素材を液に浸けて染み込ませます。

絞って、触媒につけて、


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もう一度染液につけて煮て温めると、しっかり染まります


煮出している間に、ランチを。
編集部のほうでシチューを用意しました(ご好評いただきまして、ありがとうございます^^)。

シチューです


煮出したものを、もう一度すすいで、干します。

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志賀さんにもたくさん手伝っていただき、恐縮です。
11月とは思えないようなポカポカした天気で、水も空気も冷たくなく、気持ちいいワークでした。

干してます


お山を散歩させていただき、デザートにみかんの木から直接実をとって食べたり、志賀さんの完成した作品を見せていただき、おもわず欲しくなって購入する人が続出したり。お山ならではのワークショップを皆が楽しみ、草木染めを教わる以外のたくさんの幸せを感じることができました。

最後に功督さんがコーヒーを入れてくださって、ほっこり。


草木染めの発色は、秋の紅葉のように、晴れやかなのに鮮やかすぎずないやさしさがあります。
シガセイサクショ さんの服は、すべて規子さんがミシンで縫い上げたものが染めてあります。
 
ワードローブの一部に、手作りの草木染め服が加えることで
自然がくれるワンダフルな体験を、日々の暮らしの中に織り込みたいと思いました。


PS ここだけの話
今回のWSが好評であったため、冬に、市街地で、再び開催することになりました。
(お山でのワークショップは、11月を最後に冬の間は開催されません)
その時は、志賀さんの手作り服も少し展示していただけそうです。

今決まっているのは 1月17日(日曜日)ということだけ。
詳しく決まりましたら、FBやこのブログでご案内しますが、興味のある方はご予定をあけておかれますことをおすすめいたします(^^)。

みなさんにも草木染めのワンダフル体験をしていただけましたら嬉しく思います。

PSその2

まだ、まったくの思いつきにすぎませんが、来年から雑誌に関連した小規模なイベントを行っていこうかと考えています。上記の企画は、その第1回目になるかもしれません。これまでも、直接口コミでお誘いして交流する機会を持つことがありましたが、クローズなものがほとんどでした。これからは、読者の方や、未来の読者の方にもう少し来ていただきやすいような場を作れたらと。。。(どうしたらいいんでしょう??)
 
雑誌は、読者のみなさんと紙面を通じてつながるという、間接的で縛りのないところが魅力ではあるのですが、読者の方と直接出会ってみたいという思いが、じわじわとこの3年間の間に芽を出してきています。人と出会うことがどんなに素晴らしいことか、痛感しているのです。
 
ご購入を希望される方には、ネットでお申し込みいただくという面倒なご負担をおかけしていますが、イベントでは直接お渡しできます。
取材のエピソードや楽屋話などもお話しできたら楽しいのでは?

地域づくりは人がポイント。人と人が出会う化学反応から面白いものが生まれると、3年間の活動を通して肌で感じています。編集部も、そのための、もしかしたら小さな偶然をおつくりできるのでは?
もしそうなったら、この上なく嬉しいことです。
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今、いろいろなものがデジタル化しており、効率化が進んでいますよね。
例えば、現金での取引が減って、カード決済が進んでいます。
これたしかに便利です。コンビニなど、1円や5円が財布から出しにくい、、、なんていうときに「ペイペイ!」で終わってしまうのですから。

その一方で、手触り感のあるもの、アナログなもの魅力も増して感じませんか。
そのひとつが、焚き火。
さとび的なところで言いますと、森のねんど研究室(森のねんど造形作家・岡本みちやすさん主宰)の連載でときどき登場する焚き火台。
焚き火台

昔でいう囲炉裏を連想する焚き火台に火があると、話もお酒も進んだりします。
スイッチひとつで暖房するよりもはるかに面倒なのですが
この焚き火台でなければ味わえない時間の流れがあるのです。

同じように、薪ストーブに憧れる人も増えていますよね。

さとびの読者のみなさんの中には、「アナログな味」を愛する人の率が
高いのではないかという予感がします。

読み物の世界でもデジタル化が進み、出版物がかつてのようには売れなくなり
書店も次々と町から消えていきます。
そんな時代でも「読み物はウェブより紙が好きなんですー!」という方が
よくいらっしゃるのです。

デジタルの便利さと必要性はよくわかりますので、
もっと手をかけていかなくてはと思うと同時に
 
「紙が好き」という(編集部も、です)方がたのためにも、
雑誌という形を続けていきたいと考えています。

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43号裏表紙

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