vol.44 特集 地酒で味わう奈良2
今回ご紹介している蔵は
花巴でおなじみの美吉野醸造(吉野町)
美吉野醸造
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蔵元杜氏の橋本晃明さん。
3年前に訪ねたとき
酒は、醸造の腕がすべて。そんなふうに考えていらっしゃる印象でした。
けれど今の橋本さんは少し違っています。 地元の農家さんから仕入れるお米や
吉野の山をバックに、吉野川のほとりに建つ蔵ならではの条件に向き合い、それを生かして
少し酸味のある、個性的な味わいのお酒づくりに徹していらっしゃいます。
そのきっかけになったエピソードもお伝えしています。
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フリージャーナリストの神野武美さんに取材していただきました。

 
KURAMOTOが好評の倉本酒造(奈良市)
 
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「蔵では食べていけないから就職しろ」と父(嘉文さん)は言いました。
息子(隆司さん)は一度は大手企業に就職しながらも、蔵を継ぐことを決めていました。

写真は、隆司さんが新たに生み出した「KURAMOTO」。詳しくは、ぜひ44号で。

余談ですが、別ページの「風は奈良から」の取材を、奈良市にある亜弥さんという酒房で行いました。
店主の田中さんは、「KURAMOTO」のことを絶賛されていました。人気のほどがうかがえます。


倉本酒造の物語は、この地に地域起こし協力隊としてやってきて、倉本さんに「結」というお酒を作ってもらい、
今は自然食品屋を営みながら「結」を筆頭のアイテムとして取り扱う田村由貴さんの目線で紹介してもらっています。


天下錦で地元に愛される福持酒造場(名張市)
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京都大学を出て東京でSEとして活躍していた大阪出身の羽根清治郎さんは、会社をやめて
ここ名張市にある廃業寸前の酒蔵を継承しています。それは何故?
もちまえの研究者魂で
自営田での米づくりから携わり、良質な酒の少量生産に徹した設備に変え
魅力ある酒造りに挑戦しています。
名張は奈良ともゆかりのある地域で、宇陀川でつながっています。

帝塚山大学教授の河口充勇先生に取材していただきました。
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いずれも次世代に継承され、新しい魅力づくりに取り組む蔵です。
さとびの取材で出会う方から「息子らはもう、戻って来ない」という言葉を聞くことも多いのですが、
これらの酒蔵は違いました。心強いです。
お忙しい時期に取材にご協力いただきました。
ありがとうございました。
奈良には、編集部がご縁を得た酒蔵のお酒の他にも
たくさんの美味しいお酒があります。
自粛が求められることが多い昨今…
再び楽しく集って笑える日が、1日も早く戻ってくることを願います。

昨年から続くコロナの影響で、日本酒業界も痛手を負っています。
わたしたちは、美味しいお酒を飲みながら応援することができます。
 
今は3密を避けながら、免疫力をあげながら、
そっと楽しみましょう。