先月から始めているさとびこカフェ、2回目の6月20日は、森のねんど作家・みちやすさんの工房、
「森のねんど研究所」で。

みちやすさん作品
みちやすさんの作品。大和郡山市「町家物語館」での展示より




以前から「拠点が欲しい」と願っていたみちやすさんが
今年4月、縁あって借りることができた大和郡山市井戸野町にある古民家です。
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誰ですか、この下手な字は。わたしです。



菩提山川沿いに建っていて、裏口からは
土手に立つ桜の木が見えます。
あたりには田んぼも多く残っていて、市街地に隣接しながら
タイムスリップしたような場所です。 


みちやすさんの、情熱は静かで熱いといつも思います。
大きな声で叫ぶことだけが情熱ではないということを見せてくれます。
優しく語りかけるようでありながら、やることは常に不屈で、手を抜かない。

当日、少し早めに会場に着いたわたし(あなん)は、
Tシャツで準備中のみちやすさんに話しかけては邪魔しながら、しばらく過ごしました。

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庭で焚き火。屋内の台所に、テーブル式の囲炉裏が設置される準備。

煙の匂いって、最近縁遠くなりましたよね。消防法もありますし。
幼い頃の、庭先で紙ゴミを燃やしたりお風呂をたいたりするときの
あるいは友達と遊んた後の帰り道、田んぼのあたりから漂うこともあった
懐かしい香り。
火のある暮らしを、取り戻したくなります。
火事は危険。だからこそ、慎重に取り扱い、暮らしにピリッとしたものがありました。
そして、あたたかいものがありました。
みちやすさんは、失われたけれど失いたくないと気づいたものを
コツコツと復活させてゆきます。


前回訪れたのはここを借りて間もない時で、古民家は一部が工房&ギャラリーになっていただけで、
古さそのままの様子を呈していたのですが、
今回は、電車が走るパノラマが飾ってあったり、和室がきちんと掃除されていたり、
崩れそうになっている屋根の下の空間でも、できるだけ片付けてあり、
かなり拠点らしくなってきています。

このレトロ空間がみちやすさんの作品の世界観と非常にマッチしてしまうので
古民家に残された煤けた棚や壁も、絶妙の演出としか見えなくなってくるのです。

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照明を一つ置く。
机を一つ置く。
みちやすさんが置くと、その場全体が物語性を帯び始めます。
ちょっとしたセンス。ものを扱うこだわり。
ホームセンターで買ったものでも手を加え、味のあるオリジナルに変えてしまう。
その連続と重なりで、空間に不思議な磁場が発生するのです。

時間になりました。今日は予定通りの10人の参加。
この古民家のオーナーAさん、みちやすさんの応援者のUさん、東京生まれで近所に移住されているミュジージカル俳優兼ガラス工芸作家のSさん、さとびライター陣からは森林総合監理士でもある杉本さん、新聞記者の小幡さん、みちやすさんを紹介した企画記事の執筆を担当してくれた小原さん、さとびのサポーター(感謝)のTさん、いつも編集部を影で支えてくれているOさん、そしてみちやすさんとわたし。
そうそう、後から遅れて参加してくださったのは、古民家とオーナーさんをつないでくださったarc-craftの 倉原さん。

まずは、この場所で最初に改修されたスペース、工房&ギャラリーを見学。
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手前に少し写っているところがカウンターになっており、
ここで飲みながら話したい!と思わされる部屋なのですよ。 その2階がギャラリーです。
ワークショップの部屋にもなります。

続いては、元台所だったスペースを舞台に見立てて
みちやすさんのトークタイム。スライドつき。
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作品が映し出されるたびに、みんなうっとり。

それから、名刺を差し出しながらご挨拶を交わしていただいている間に
我が家特製のカレーを準備。差し入れのお寿司にお茶、ビール、日本酒なども並びました。
食べて、飲んで、打ち解けて。

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「タワーマンションに住むのって、意味がわからないです」とか(笑)、「経年劣化より経年美化なんだよ」とか、「この家の一角を森のねんどバーにしよう。電車のパノラマを見ながら、ウイスキーを飲もう」「庭でマルシェができたらいいね」「個展会場にもなるね」などなど、ゆったりと思いのままに。



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こちらでは、芸術的な会話も盛り上がっていたそうな。。。

地域を思う気持ちは、自然や歴史風土のこと、そこに住まう人のことのことへとつながっていきます。
自然を大切にするという思いは、そこに暮らす人が抱いて始めて、人間との調和が見えてきます。

たわいもないような、たっぷりと豊かな会話ができたような一夜でした。

こんな場を、これからも、小さく企画し続けたいと思います。
毎回、テーマは違いますが、いつもさとびごころ な統合性を持ちながら。

興味のある方にはご案内いたしますので
ご連絡ください。satobi@office-l-ink.com
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みちやすさんの紹介 記事は、こちら。
さとびごころvol.31 (2017,autumn)
そして
毎号2ページに「森のねんどの物語」連載中です


森のねんど研究所
http://森のねんど.com