さとびごころ編集部のblog

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冬号の準備が進行中です。テーマは縄文。

皆さんは橿原考古学研究所附属博物館へは、よく行かれますか?
そうでもないという方、行ったことがないという方も多いのではないでしょうか。

かくいうわたくし(あなん)も、若い頃に取材で何度か行ったことがあるものの
個人的にしばしば訪れるようになったのは近年のこと。
旅へ出ると、必ずといっていいほど、その土地の歴史民俗博物館へ行き、
「へー、なるほど」「へー、なるほど」を内心で連発して喜んでいるわりには、
電車で行く(奈良市在住のため)地元の宝については「また行こう、こんど行こう」と思ったままになりがちでした。かつてのわたくしのような、あなたに。

大変面白い所ですから、おすすめです。まず、すいています。
人ごみはお好きですか?並ぶのはお好きですか?そうではないという方、きっと嬉しいはず。

次に、ボランティアガイドの方がいつでもいらっしゃいます。そして丁寧に説明してくださるのですが、日によって当たる方が違いますので、ガイドさんによってお好きな年代があるようで、何度行っても新しい解説が聞けるのが面白いです。
音声ガイドと違って、その場で話しかけたりできますから、質問したことから話が広がって
ついつい話が盛り上がりそうになってしまうことも。(他の見学者さんがいらっしゃったら迷惑なので控えていますよ!)

「どちらからおいでですか?」と聞かれることがあります。「奈良市からです」というと、「ほー」と、嬉しそう。県外からの来館者のほうが多いそうです。地元の人にこそ興味を持ってほしいと、ガイドの皆様も思っていらっしゃるのでしょうか。

橿原公苑陸上競技場。実は、この下にも縄文遺跡が眠っています。研究所が生まれるきっかけになった遺跡。スポーツ観戦の際には、少し遺跡のことなども思い出していただき、時間を工夫して博物館を見学なさってください。
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と、ここまでおすすめしておきながら、博物館は工事のため12月末にて長期休館になります。
さとびごころ冬号が発刊された頃には、すでに閉まっているのです。

さとびごころの特集でお伝えできることは、ごくごく限られておりまして、
興味をもっていただくきっかけづくりになれば、、、というものですが、
こちらの博物館は知れば知る程見応えが増す、豊富な資料が揃っています。

一般的に、博物館における縄文の出土品は、最初のほうにちょっとだけ土器や石器が置いてある場合が多いのですが、こちらではたっぷり。
(つまり弥生以後はもっとたっぷり)

ぜひ、年内にお運びください。

橿原考古学研究所附属博物館
http://www.kashikoken.jp/museum/top.html

【追伸】

橿原考古学研究所(橿考研)は、今年(平成30年)、創立80周年!そのきっかけは、1938年(昭和13年) - 「紀元二千六百年記念行事」の橿原神宮外苑整備事業として橿原遺跡の調査が行われ、京都大学の末永雅雄9月13日より現地で調査指揮に当たったことでした。この日が橿原考古学研究所の創立記念日とされています。橿原遺跡から見つかった縄文時代の耳飾りが、研究所のロゴマークになっていたのだということを、編集委員の神野さんから教わりました。そうだったのですね!


編集部の阿南です。高知旅のつづきは、馬路村。あのポン酢で有名な馬路村です。

せっかく高知へ来たのですから、一目見ておこうと出かけました。高知市内から西へ、安芸市から山のほうへぐんぐん進むと馬路村へ着きます。木々に囲まれた景観の美しい加工場「ゆずの森」は、内部を見学できるようになっています。温泉も宿もあります。
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人口800人。かつては林業で栄えた村が、このままでは衰退する、、、なんとかしなければ。30年前から農協が中心となって取り組んできたのは、どこの農家でも必ず庭先に植えていた、村民が大好きなゆずの特産化でした。
「ゆずの森」で、説明してくださった職員の本澤侑季さんは、「もともとをたどれば、農協が統合されるときに、それを拒み独自の道を進むと決めたことが発端です」とのことです。何をやってもうまくいかなかった頃の話から、ゆずドリンク「ごっくん馬路村」(馬路村公式飲料、ですって)が開発されて、ポン酢醤油日本一と呼ばれるまで、どんなふうに今日までに至ったのか、いろいろ話してくださいました。

HPもおすすめ。
https://www.yuzu.or.jp/user_data/dekigoto.php

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独自の道を選んだ地方には、面白い取り組みが多いように思います。

村民のすべてがゆずを出荷する農家、というわけではないそうですが、ちょうど出荷の時期であったこともあり、村内で何度もゆずを積んだ軽トラックを見かけました。これを、「軽トラッシュ」というのだそうですよ。

村内のいたるところにゆずの木。村民があたりまえに愛してきた果樹。
馬路村のゆず

加工場は、日曜日のために稼働していませんでしたが、見学はできました。
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馬路村のブランディングは、手書きの墨文字のあたたかさと、クスッと笑ってしまうユーモアが魅力。裏方でデザインを支える人の力を感じます。馬路村に共感し、寄り添って仕事をされているように感じられます。

「農山村は消滅しない」という本があります(小田切道美/著 岩波新書 2014年)。30代の女性の人口で消滅するかどうかを計る増田レポートが全てではないと。
「どっこい生きている」という底力は数値化できません。危機に面して、立ち上がる人がいる。そこに集う人がいる。そんな農山村がいくつもあります。危機のときこそ発動する力があるかのようです。


もう一度、本澤さんに会いたくなってしまっているので、また訪れたいと思います。

追伸

かつおは必須。
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編集部の阿南です。11月も早くも中旬。そろそろ年の瀬が気になる頃となりました。

さとびづくりのための日頃の行いとして、今すぐ掲載するとは限らなくても、あちこち出かけて見聞する【SATOBITABI】。
この秋、かねてから(わたしが勝手に)関心を寄せている近自然河川づくりの研究者の方を訪ねて、高知へ行ってきました。

近自然河川とは、1990年代に故•福留修文氏によって提唱された工法で、わたしなりに一言でいうなら生態系と自然景観を維持保全する河川づくりの技術です。福留氏の愛弟子と言われる高橋崇氏(近自然河川研究所•香南市)に、貴重なお時間をいただきまして、あれこれ話しているうちに、あっという間に3時間近く盛り上がってしまいました。

場所は南国市内にある、佇まいの美しいカフェで。
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自己紹介のために持参したさとびごころを、有り難いことにご購入くださいました。(押し売りしてませんよ!高橋先生、ありがとうございました)

その後、近自然工法が施されたとされる鏡川上流を訪ねました。快晴に恵まれたこともあり、ひときわ美しかったです。高知には、仁淀川、四万十川など、何度でも訪ねたくなる川がありますが、今回は我慢、我慢。

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景観が自然すぎて、どこが工事によるものなのか、
護岸くらいしか、自分の目では判別できませんでした。


いつしか、コンクリートで固めるのが当然になってしまった川。治水のためには安全と信じて疑われることのなかったコンクリートですが、そろそろそれだけでなく、近自然なとりくみが認められてもいい頃ではないでしょうか。

いつかは、川のことをとりあげたいと考えています。

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